O.Gファンク健在! 横ノリ必至な王道ウェッサイ!
西海岸のヒップホップ・シーンを開拓、牽引してきたLBCのオリジネーター、Warren Gがインディーながらも4年ぶり、5枚目となるオリジナル・アルバムを発売した。
2004年には音源自体の発掘も不可能(95年頃、個人的にもあらゆるルートを使い音源発掘作業をこころみるが失敗に…)とされていたソロ・デビュー以前の幻ユニット、Snoop Dogg、Nate Dogg、Warren Gの213(クリーク213)が再結成し、贅沢にもフルアルバムを発売したから大騒ぎ。ちなみに213の由来は当時のエリア・コードのこと!今は909/562に代わっていますが…。
そもそもDr.Dreの弟(異父兄弟)であることが先行話題となりつつも、蓋を開ければ兄貴のバックボーンも吹き飛ばす今や名盤「Regulate...G Funk Era」を発表。94年のデビュー・アルバムながらポップでスムースなトラックを連発したのが印象深い。
ましてやDr.DreのG-Funk(ギャングスタ・ファンク)に対抗したO.G-Funk(オリジナル・ファンク)を持ち出し、よりファンクネスなサウンドを創作している。
当時の西海岸ラッパーは、もちろん時代背景がら「サグ男」が主流な時代。いかにギャングでいかにハードコアかをアピールしている時代だからこそ、サウンド面でも骨太が絶対条件。しかしながら彼の場合は、よりハイで、よりスモーキーな西海岸のストリートに視点を置いたところがにくい演出といえよう。
さて、今回発売された「In The Mid-Nite Hour」は何があったか、メジャー・シーンからのリリースではなくなっている。決して人気がないとかの話ではない。ドル箱スターともなれば気ままに自分の想いのままな作品も作ってみたいのが心情であろう。もちろん今までもそうしてきたが、よりしがらみを取り払った自らのレーベル<G Funk Entertaiment>からの発売が今回のケースにつながっている。簡単にいえばWarren Gの才能が全面に打ち出された超強力盤が完成したってことですよね。
これまでにもBob Marleyの「I Shot The Sheriff」を起用したセイム・タイトル曲や、Ronald Isley本人を参加させてまで「Cooling Me Out」をネタに使った「Smokin' Me Out」など、常にキャッチー路線もしっかり押さえる彼が今回もしっかりやってくれてます!あの異色ファンク・バンド、Warの名曲「Don't Let No One Get You Down」をネタにCypress HillのB-Realらと「Get U Down」で煙がもんもんとっ!!
■ディスコグラフィー
@TOWER.JP
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。