何故これだけの強者達が挙ってたった一介のジャパニーズ・アーティストのアルバムに参加するのか?
無論、穿った見方をすればジャパニーズ・マネーを持ってすればいとも簡単な事なのかもしれない。
しかし、そこに集まったアーティスト達は所属レーベルも違えば、スタイルも違えば、目指す方向も違う。
にもかかわらず一同に彼の元に集結してくる。
やはりそこにはビジネス以外の何ものかが存在しない事には話が現実化するはずは無いのだ。
それはdj hondaというアーティストに対する興味があるからに違いないだろうし、そのスキルにリスペクトされるから、としか言いようが無いのである。
人種の壁を越えてアフロ・アメリカン・コミュニティーにおいてはなかなか理解されないジャパニーズ・アーティストがここまでリスペクトされる、ここにこそdj hondaの真の偉大さが克明に記されているのである。
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そして2001年、待望の新作『h?』が遂にドロップされる。
常にヒップホップシーンを真っ向から受け止め妥協を許さぬプロダクツ・スタイル。
クールかつドープな世界を紡ぎ出すサウンド・センスは、今作では前作にも増してドープにアンダーグランドを意識したスタイルに覚醒している。
オンリー・リアリティー。
参加ゲストはPMD、M.O.P.、THE BEATNUTS、JERU THEDAMAJA……今回も他には例を見ることが出来ない最強の布陣。カリスマ健在なりき。
経済はもとより、スポーツ、科学の面では、近年ようやく世界からも賞賛に値する実力を身に付けてきているジャパーズ・コミュニティー。
しかし芸術(事に音楽)シーンにおいてはまだまだ高い壁が立ち塞がる。
そうした閉鎖した世界にあっても一流と認められる数少ない日本人としてかつてなしえなかった偉業をなしとげるdj honda。
今後も彼が思い描く未来へのヴィジョンに興味が尽きることは無い...。
<オフィシャルサイト>
http://www.djhonda.co.jp
(次ページに続く)