入院日数が18年で2割も短縮!
この程、厚生労働省から発表された平成20年患者調査の概況によると、退院患者の平均在院(入院)日数が3年前の前回調査に比べて1.9日短くなり、35.6日となりました。平成2年の調査では平均44.9日だったので、この18年で実に2割も平均入院日数が短くなっています。患者調査の概況は厚生労働省が3年毎に調査をしており、生命保険会社も医療保険のパンフレット等で、1回の入院で保障される保障限度日数を選択する際の指標として活用しています。退院患者の平均在院日数とは、調査期間の平成20年9月に退院した患者の平均在院日数となっており、病院では37.4日(3年前は39.2日)、一般診療所では18.5日(3年前は21.6日)、総数で35.6日(3年前は37.5日)となっています。
昭和59年からの平均在院日数の推移は表1のようになっていて、平成2年の44.9日から今回の平成20年まで毎回日数が短くなってきています。これは医療費抑制の政策や医療技術の進歩等が影響していると考えられます。
30代前半の入院日数は17日
年齢階級別では、総数で37.4日の病院の場合で、もっとも短いのが1~4歳の7.2日であり、5~9歳が8.7日、10~14歳が12.6日と年齢が上がるにつれて長くなっています。30~34歳では17.3日、65~69歳で平均程度の37.3日となり、85~89歳で62.4日、90歳以上では実に94.6日と平均で3ヶ月以上もの入院になります。若い人の方が体力があり、回復力も早いことが入院日数にも表れているようです。平成2年との比較ではどの年齢階級でも入院日数が大幅に短くなっています。例えば65歳~69歳は平成2年の調査では63.3日だったのが今回は37.3日となり、この18年で26日も平均の入院日数が短くなっています。
病院の場合は、平均在院(入院)日数が一般診療所に比べてかなり長く、総数と比べては若干長くなっています。
都道府県別での入院日数は徳島県が最長
患者調査の概況には都道府県別にみた病院の退院患者の平均在院(入院)日数も調査しています。それによると、最も入院日数が長い都道府県は徳島県の59.8日であり、以下佐賀県(57.6日)、高知県(55.4日)、山口県(54.2日)、鹿児島県(51.3日)と続きます。逆に最も短いのは岐阜県の27.2日で、以下神奈川県(28.9日)、東京都(29.0日)、鳥取県(29.4日)、兵庫県(32.3日)と続きます。ただ、前回58.7日で最長の石川県は今回40.7日、前々回60.6日で最長の三重県は今回37.9日と大きく変動していることから、都道府県別では少しの要因で日数が大きく変わりそうです。
次に傷病別の平均在院(入院)日数をみてみましょう。