禁欲的すぎたり慎重すぎたりする訳でもないのに、一歩一歩着実に歩を進めてきた感のある彼らが遂にBESTアルバムを - しかも新録音で/さらに販路を拡大して - 発売する。それを大きくとりあげるCDショップも増えてきたし、このインタビューの前日には良心的な音専誌2紙の取材が入っていたりして、彼らを取り巻く状況は明らかに良くなっている。
そして届けられた『THE BEST OF SO-ON☆G』は紛れもなく「騒音寺のBEST」だった。
結成から14年。初期の東京LIVEではお客さんが6人だった事もあるという。フロントマンNABEはその目に何を映してきたのか。それを少しでも知る事が出来たらいいな。そんな想いを胸にインタビューしてきました。
騒音寺のNEW ALBUM 『THE BEST OF SO-ON☆G』
『THE BEST OF SO-ON☆G』 【収録曲】
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遂にBEST盤ですね!『騒 -Gaya-』 買った人に勧められる“次の1枚”になりそうな。
NABE:
僕もプレイヤーでありながら音楽ファンなので、名前は聞いた事があってこういう感じの音楽をやってる、で、実際に音を聴きたいってなった時に何を買うかというとやっぱBESTなんですね。
ガイド:
最初曲数だけ見た時はバンドのアナログ体質が出ちゃったのかと思いましたが、AB面っぽさもなく50分入ってて、その辺はちゃんとCD時代のグループですねぇ。
NABE:
(曲数は)もっと削っても良かったかもしれない。12曲~10曲、それがBESTというもんじゃないですか。15曲以上入ってたらそれはもう“BEST”じゃなく他の何かです(笑)
ガイド:
そうやってリスナー体質でもあるNABEさんのことだから「録り直しのBEST」がいかにリスキーであるかは判ってますよね。僕はリマスター音源を集めたもの、もしくはLIVE音源集でくると思ってたんです。
NABE:
やっぱりCO☆HEYが入って伝えたい事の輪郭がはっきりしたから(録り直しは)即決で。絶対良いものが出来るという自信があったし。
ガイド:
選曲に関してはバンド内ディスカッションみたいのがあったんですか?僕は“「小さな恋人」が何で入ってないのよ!”派なんですが。
NABE:
ディスカッション?それは無かったですね。みんなの意見聞いてたらキリがないし、外部の人間の意見を重宝した方がBESTって出来上がりやすいんです。それと我々の意見を照らし合わせたら「あぁ、一緒だね」って。
僕は「乱調秋田音頭」を凄く収録したかったんです。で、実際録音もしたんです。それで、見事なものになったんですけども。
ガイド:
えぇ!録音したのに未収録?
NABE:
いかんせんこれは、秋田民謡であり友川かずきからインスピレーションもらったものであるから。「この曲、入れたいんだけどどうかなあ」っていろんな人に訊いたんやけど、「もっと自分で書いた良い曲が沢山あるんだから、それを入れた方が絶対いいよ」ってみんなに言われて。ならばって。
でも諦めきれなくて録音したんです、内緒で(笑)。そしたらエンジニアが「NABEさんの想い入れが伝わってくる位、いい録音になったね!」って。
ガイド:
うわ、聴きたいわ。お蔵入りはMOTTAINAI!ですね。
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私が騒音寺を知って3年。それとほぼ同じ時間を騒音寺のメンバーとして過ごしてきた人がいる。「騒音寺 CO☆HEY インタビュー」、とくとご覧下さいませ!