3位はハルヲフォンとボ・ガンボス、
2位はロケッツの裏ベスト&レア音源集
■ 第3位 近田春夫&ハルヲフォン 『近田春夫&ハルヲフォンLIVE!1975~77』近田春夫&ハルヲフォン 『近田春夫&ハルヲフォンLIVE!1975~77』 |
3位は近田春夫&ハルヲフォンの未発表LIVE音源。筆者は近田春夫のLIVEといえばビブラトーンズ~ビブラストーンしか観た事が無く、ハルヲフォンはスタジオ音源しか聴いた事がありませんでしたが、本作を聴いてちょっと後悔してしまいました。
これを聴くと彼らがグリッター・ポップと呼ばれる理由がよくわかります。そしてこの流れは後のすかんち等に受け継がれていくわけですね。
制作のウラワ・ロックンロール・センター(URC)は1970年に埼玉県浦和市(現さいたま市)にて発足したロック・サークルで、この盤もURC主催のイヴェントからの音源だそうです。データ満載のブックレットも資料価値高し。発掘音源ものの鑑のような1枚です。
■ 第3位 ボ・ガンボス 『Get On Up~History Of Bo Gumbos Vol.1』
ボ・ガンボス 『Get On Up~History Of Bo Gumbos Vol.1』 |
そしてもう1枚3位があります。ボ・ガンボスの『Get On Up~History Of Bo Gumbos Vol.1』。
忌野清志郎に通じるトリックスター的資質を持ったヴォーカリストどんと(2000年逝去)がフロントに立つこのボ・ガンボス、デビュー(1989)の時は「これで日本のロックシーンが大きく変わるな」と本気で思ったものでした。
しかしLIVEで作り出して見せる熱気を、CDという小さな器の中に閉じこめる事がなかなか出来ないまま1995年に解散となってしまうわけです。なんだかこの辺も、RCサクセションに似ているような……。
スタジオ録音のアウトテイクやLIVE音源からなる14曲の未発表発掘音源をオリジナル・メンバーであるDr.kyOnが新たにMix Downしたリコンストラクト盤『Get On Up~』は、上記のもどかしさが嘘のように解消された好盤です。「Reputation Song」や「ラッキンロール」等、LIVEでは初期から最後の頃まで頻繁に披露されていた楽曲群がようやくCDで聴けるようになった事が嬉しい。
さらにこの盤には数本出ている映像作品のアウトテイクや、TVでオンエアされたマテリアルを集めたLIVE DVDが付属しています。これを観たら誰もがスタジオ作が彼らの魅力を伝えきれていない事に気付いてしまうハズ。それぞれのフルサイズでの商品化を是非、期待したい所です。
■ 第2位 Sheena & the Rokkets 『ROKKET FACTORY~The Worst and Rarities of Sheena & The Rokkets in Alfa Years』
Sheena & the Rokkets 『ROKKET FACTORY~The Worst and Rarities of Sheena & The Rokkets in Alfa Years』 |
2位はSheena & The Rokketsの裏ベスト&レア音源集。レア音源集にあたるDISK-2には、幻のプロモEP(非売品)のB面に入っていたLIVEヴァージョンの「レモンティー」を筆頭に、リハ音源や蔵出しアウトテイクが満載です。
中でも1曲目、1981年に米A&Mレコードから発売された 『IN U.S.A.』 収録ヴァージョンの別MIXとなる「YOU MAY DREAM」は、アメリカン・ポップスと日本語のロック、テクノポップとが三位一体となった素晴らしい仕上がり。この大ヒット曲はこのヴァージョンがベストであると、ここに断言させていただきます。
DISK-1も「裏」と呼ぶのがはばかられる程の名曲集になっているので、これは「買い」です。
【関連リンク】
- ウラワ・ロックンロール・センター
URCのオフィシャル・サイト。Historyや関係者インタビューが為になります。あんぜんBANDオフィシャル・サイト含有。 - SPACY SONGSTAR DONTO
ボ・ガンボスのヴォーカリストだったどんとの公式ページ。恒例のトリビュート・コンサート『soul of どんと』も2007年1月27日に行われます。 - RokketWEB
鮎川誠氏自らが手がけるSHEENA & THE ROKKETSのオフィシャル・サイト(since1996)。NETとの出会いからこのサイトの立ち上げまでを綴った著書『DOSVブルース』も必読です。
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