J-POP/J-POP関連情報

沁みる名曲と、素晴らしい新作~松任谷由実(2ページ目)

1980年代後半から1990年代半ばまでCDのセールス競争のトップに君臨し、「女王」とか「時代と寝た女」等と呼ばれていた松任谷由実。彼女の「胸に沁みる」名曲と、素晴らしい仕上がりの新作をご紹介します。

執筆者:常木 晴亮

魔女の宅急便
『魔女の宅急便』
宮崎駿監督の1989年作。働く女性は全員必見の名作です。
きっかけは2001年『魔女の宅急便』のDVD化でした。この映画を80~90年代に観た時は少しアナクロなサウンドに聴こえたテーマソング「ルージュの伝言」が、なぜだかとても新鮮に響いたのです。

そんな風に、それまで意識的にも無意識的にもユーミンを聴く事を避けていた私の心にもするりと入ってきた楽曲、誰の胸にも沁みる名曲を3曲厳選してご紹介します。

少し泣きたい気分の時に…誰の胸にも沁みる、ユーミンの3曲

sweet,bitter sweet
松任谷由実 『sweet,bitter sweet ~YUMING BALLAD BEST』
ユーミンのベスト盤は 『Neue Musik』 というものもありますが、リラックス・モード/泣きたい気分の時に聴くにはこちらのバラード・ベスト・アルバムの方がオススメ。左記3曲も収録されています。
■ 「海を見ていた午後」
まずは荒井時代の「海を見ていた午後」。別れてしまった恋人との思い出が溢れるレストランで、1人眺めている海とソーダ水の泡。いつもと変わらない世界と変わってしまった2人の関係。遠近感と陰影に富んだこの歌詞の映像感覚には、本当に驚嘆するばかりです。

この時ユーミン20才。非凡さを感じずにいられません。

■ 「ノーサイド」
松任谷時代に移ってからの楽曲「ノーサイド」は、成功すれば逆転という場面で、大切なキックを外してしまったラグビー選手を唄った曲。大人なら誰もが持つ「失敗の経験」とオーヴァー・ラップして、泣ける事間違いなしの名曲です。

この時ユーミン30才。自らの事を「天才」と称しても誰も文句が言えない地位確立。

■ 「春よ、来い」
そしてその「ノーサイド」から10年後に発表された「春よ、来い」は、純和風なメロディーとリリカルなサウンドが魅力。川のせせらぎを思い起こさせる美しいイントロ、アウトロでそっと織り込まれる童謡「春よ来い」コーラスもグッときます。

そのメロディーのたおやかさの為でしょう、槇原敬之をはじめとするJ-POPアーティストの他に、イム・ヒョンジュ、ウー・ファンらクラシック~ヒーリング系アーティストによるカヴァーが多いのも特色です。
槇原敬之による「春よ、来い」収録V.A.『Queen's Fellows: yuming 30th anniversary cover album』イム・ヒョンジュ 『サリー・ガーデン』ウー・ファン 『心声-Voice of My Heart-』女子十二楽坊 『女子十二楽坊ベスト』

「恋愛」、「受験」、「就職」…吉報を待っている人の胸には特に沁みるであろう、その歌詞は、中学国語の教科書に掲載された事も話題になりました。

【関連リンク】
  • うたまっぷ
    こちらで上記3曲の歌詞がチェックできます。「歌詞検索」から検索してみてください

→次のページ はユーミン新時代への突入を告げる最新作をご紹介!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます