左手でマイクを持つ男~ソウルマンの系譜
Sam Cooke 『One Night Stand: Sam Cooke Live at the Harlem Square Club,1963』 CDでリマスター再発された際にこの(ちょっと渋谷系入った)ジャケットになりました。なじみ深い方も多いであろうアナログ時代のジャケットはこちら。 |
トータス松本のSam Cooke好きは有名ですが、それを確認したい向きにはLIVEアルバム『One Night Stand: Sam Cooke Live at the Harlem Square Club,1963』と、ベスト・アルバム『Portrait of a Legend 1951-1964』が必需品。
前者は、少しでも黒人音楽が好きな人には『ハーレム・スクエア』で通じてしまう歴史的名盤ですし、後者にはウルフルズがカヴァーした「Good Times」、「Wonderful World」、トータス松本がソロ・アルバムでカヴァーした「Sugar Dumpling」、「Bring It on Home to Me」が収録されているのです。
歌い回しのちょっとしたクセ等は「同じ」と言ってよい程で、その影響の深さがうかがい知れます。最初はマネだったのでしょうけど、長年やりつづけてすっかり自分のもの、「トータス松本の個性」になっているところが素晴らしい。
忌野清志郎 『2005★GOD Presents ROMANCE GRAY 35』 2005年3月に行われたデビュー35周年記念プレミアムLIVEの模様を収録。4日間の日替わりゲストの中にはトータス松本の名前も。 |
初めて見に行ったロック・コンサートがRCサクセションのものだったというトータス松本。「ガッタ、ガッタ」というシャウトや、そのステージ・アクションは清志郎直系のものです。
共演している映像を観ると、その師弟っぷりがほほえましいですね。マイクを左手で持つところも同じですが、これは単に松本君が左利きだからかも知れません(笑)。
心を揺さぶるヴォーカリスト2人。何を歌っても孤独で悲しそうに響く清志郎の歌と、包容力に富んだトータス松本の歌は、しいていえば「BLUESとSOULの違い」とでも言えばよいでしょうか。
忌野清志郎 オフィシャル・サイト→「地味変」
Otis Redding 『Live in Europe』 ストーンズやビートルズのカヴァーも収録していて、当時のロック・リスナーをSOUL MUSICへと誘った作品。筆者も死ぬ程聴いた熱っついLIVEアルバムです。 |
Otis Reddingの歌にノックアウトされた忌野清志郎は、このアルバムのジャケットを見てマイクを左手で持つようになったそう。レコードを聴き、ジャケットを眺め、想像する。ビデオは勿論、SOULを扱う音楽誌も無かった時代の話です。
そして後日、この写真が「裏焼き」だった事が判明。結果、清志郎のステージ・アクションは彼が作り出した唯一無比のものになったわけです。
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ガイドを務める福一由紀氏による大阪特集記事とリンク集。ウルフルズを聴いて大阪に興味を持ったら見てみましょう。
- ULFULS*COM
(有)タイスケによるウルフルズ オフィシャル・サイト - (有)タイスケ
ウルフルズが所属する音楽プロダクション。ボスは人並みはずれるバイタリティで知られる森本泰輔氏。ガイドも尊敬しています。
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