ポップスの歌姫が、ジャズ界の鬼才と融合
■第2位:菊地成孔×UA『Cure Jazz』ポップスとジャズの融合、というと営業優先で中身はいまひとつ・・・というパターンも過去、多数ありましたが、本作はいい意味で期待を裏切ってくれます。
テレビ「情熱大陸」の出演などをきっかけに、ジャズという枠組を越えた人気を獲得した菊地成孔は、ジャズサックス奏者として以上に、音楽プロデュース、アレンジャー、あるいは音楽研究者としての実力を高く評価されてきました。
その菊地をして、UAは次のように言わしめています。
そのときのリズムセクションは外山明(ds)と鈴木正人(b)。菊地いわく、「世界でも異例を見ないであろうレヴェルの、強烈無比かつ非常に敷居の高い」リズムセクションをバックに、UAは「その歌と踊りでもって、その夜のバンド全体のリズムを完全に掌握/統括してしまった」(『Cure Jazz』ライナーノーツより)
ジャズをジャズとして歌いきるだけのグルーヴ感、アドリヴ能力を、UAは持っていました。そのタイム感のよさが、本作全体の独特のスピード感を生み出しています。
1位は今や日本人ジャズ演奏者では人気No.1のこの人です