ジャズ/ジャズ関連情報

ジャズ演奏「習うべきか、習わざるべきか」(2ページ目)

この春、新しいことを始めたい方、ジャズ演奏はいかがでしょうか。最初に頭を悩ませる楽器選び、スクール選びを徹底ガイドします。

執筆者:鳥居 直介

どっちがお得? スクールとマンツーマンレッスンを徹底比較!

「やっぱり誰かに習ったほうがいいかな……」というあなた。しかし、ジャズスクールには、一対多のスクール形式と、マンツーマン形式の大きく分けて2つのパターンがあります。あなたはどちらを選びますか?

■グローバルスタンダードを学べるスクール形式

○マハ音楽教室に代表される、スクール形式の音楽教室では一対多の講義が、専門学校のような形式で行われています。利点としては、レッスン代が割安であること、講師を変えやすいこと、スクールの中で音楽仲間が見つかりやすいことがあげられるでしょう。

音楽理論を学ぶうえでも、最新のスタンダードな音楽理論を身につけられることは大きな利点です。大きなスクールになればなるほど、テキスト、カリキュラムともに整理されていることが普通です。

一方で、楽器の演奏技術の習熟という意味でいうと、さほど恵まれた環境というわけではありません。講師の当たり外れもありますし、一対多の講義ではどうしても「教え込む」というところまではいきません。もちろん、演奏技術の習熟は何より本人の努力が一番大切ですので、講義には大きな期待を寄せない、という姿勢であれば問題ないでしょう。

楽器をやるのは初めて、という方はもちろん、ある程度キャリアのある人でも、一から音楽理論を学びたい方、演奏仲間を見つけたい方にはお勧めです。

■やるからには極めたい! マンツーマン指導の明と暗?

現役のミュージシャンにマンツーマンで指導を受ける形式です。幸い、というか、残念ながら、というか、ジャズの演奏活動はあまり儲かる仕事ではないので、トップクラスのミュージシャンでも生徒を取っている方は多いです。

当然、レッスン料はスクールに比べて割高です。40~50分のレッスンが6000円~1万円程度というのが相場のようです。ただ、スクールのレッスン代も時間当たりに換算すると千~2千円にはなります。マンツーマンレッスンの場合は、先生との相談によって日程調整が可能ということもあり、忙しい勤め人にとっては、マンツーマンレッスンのほうがお得ということもあるかもしれません。

一方、マンツーマンレッスンにはデメリットがあることも確かです。一度習いはじめたら、やめない限り講師を変えることはできません。マンツーマンレッスンを開いているからといって必ずしもすばらしい演奏技術を伝える教育技術を持っている人とは限りません。習うまでわからない、というのが現実です。

音楽理論については、プロミュージシャンは往々にして独自の音楽理論体系を自身の中で構築しています。大まかなところで間違いはなくとも、伝えられるのはそれなりに「個性的な」音楽理論であることは覚悟したほうがよいでしょう。

また、マンツーマンレッスンの特性上、自分の楽器以外の仲間と知り合う機会がないということもデメリットではあります。(サックス教室にドラマーは習いに来ませんからね)

ただ、そういったデメリットを鑑みても、マンツーマンのメリットはあまりある、と私は思います。クラシックをはじめ、マンツーマンは音楽指導の王道です。そこには、「教育」というものの本質があるように思います。その楽器を本気で極めたいのなら、どこかのタイミングでマンツーマンレッスンを受けることは必要でしょう。これは初心者であれ上級者であれ、共通していえることだと思います。

そうなると重要なのはどの師匠を選ぶのか。師匠選びについては、多くのライブに足を運び、自分の好みの演奏をするミュージシャンに目をつけるというのも一つの手です。音楽は学校の勉強とは違います。マンツーマンレッスンは、画一的なスクール教育では学べない「アート」の場なのです。



今回のガイド記事はいかがだったでしょうか? 下記のリンクに、ジャズスクール情報を集めてみました。ご参照ください。

お勧めインデックス「ジャズスクール情報」
【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場でジャズの CD・DVD を見るAmazon でジャズ関連商品を見る
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます