知床・阿寒の観光・旅行/知床・阿寒のおすすめスポット

世界遺産の知床・羅臼で鯨ウオッチング(3ページ目)

森のイメージが強い知床ですが、実は海域も世界遺産に登録されているのをご存知ですか? 知床半島の東・羅臼町では、マッコウクジラを高い確率で確認できる穴場。羅臼の海から知床の豊かさを体感してみませんか。

執筆者:小西 由稀

野生と人間が共生する知床
その産業と文化に触れるクルーズ

//pro-aa.s3.amazonaws.com/aa/gm/article/2/0/3/9/5/s31.jpg
▲知床岬の空撮。写真提供/知床ネイチャークルーズ
長谷川さんがエコツーリズムで大切にしているのは、知床の文化や産業の歴史。世界遺産に登録されたとはいえ、ここはアイヌ民族をはじめ、多くの先人たちが厳しい大地を拓いてきた歴史があり、現在も多くの人が暮らしています。知床は野生と人間が共生する地であることを伝えたいと、長谷川さんはクルーズの合間に、漁業について説明することも多いそうです。四代続いた漁師の経験談をたっぷり盛り込んだトークは、毎回ゲストに好評なのだとか。

//pro-aa.s3.amazonaws.com/aa/gm/article/2/0/3/9/5/s32.jpg
さて、そんな長谷川さんのもう1つのおすすめは、知床岬に向かうコース。ご存知の方も多いと思いますが、知床半島の先端にある知床岬へは陸路がなく、船でなければ近づくことができません。先端から眺める知床半島の美しさはもちろん、そこでは漁業の歴史も垣間見ることができます。

「知床岬先端部近くの赤岩地区は天然昆布の宝庫。森のように豊富な昆布があるんですよ。高速船がなく日帰りできない時代、夏の間はここに建てた番屋(作業場兼宿泊所)で寝泊りし、昆布を採っていた歴史があるんですよ。番屋は羅臼の昆布漁の歴史遺産。末永く保存したいと思っています」。

語り部の話に耳を傾けながら眺める岬の風景は、深く心に残ります。

※8月末まで、赤岩付近での昆布漁を間近に見ることができます。
※また、この知床岬コースは復路で時間が余った場合、マッコウクジラの探索に連れていってくれる場合もあるそうです。


知床といえば、ウトロ(斜里町)側に観光客は集まりますが、多くの海の動物を見ることができ、生態系の豊かさを実感できる羅臼側のアプローチも魅力的です。また、羅臼には地元で獲れる新鮮な魚介類を楽しめる宿がたくさんあります。羅臼の海から、知床が世界遺産に選ばれた理由を体感してみませんか。


■知床ネイチャークルーズ
//pro-aa.s3.amazonaws.com/aa/gm/article/2/0/3/9/5/s33.jpg

▽知床岬行きコース/おとな8000円、小学生4000円
5~9月運航、所要時間約3時間30分、9時ころ出航
▽クジラ・イルカ・バードウォッチング/おとな8000円、小学生4000円
5~10月運航、所要時間約2時間30分、出航は9時、13時ころ
波が穏やかな日は、16時に臨時便を運航する場合あり
<備考>
・要予約。
・各コース小学生未満は無料。
・最少運航人数は各コース5人以上。
・出航時刻、所要時間は多少前後する場合あり。
・当船は定員50名。雨天の時は人数制限あり。
※そのほかの注意事項、申し込みの流れなどはHPでご確認ください。

//pro-aa.s3.amazonaws.com/aa/gm/article/2/0/3/9/5/s34.jpg
▲クルーズ船「エバーグリーン」。写真提供/知床ネイチャークルーズ
申し込み、問い合わせは電話またはメールでどうぞ。
●TEL:0153-87-4001
●Mail:captain-h@e-shiretoko.com

●HP:知床ネイチャークルーズ



【関連サイト】
一度は行ってみたい世界遺産の知床半島へ
北海道サイト2004年の記事より。知床半島の楽しみ方やおすすめの食などをご案内。
世界の宝・知床を知るリンク集
北海道サイト2005年の記事より。知床のさまざまな情報をまとめたリンク集。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます