高校を卒業後、目指したのはピアノ調教師であったが、才能的限界を感じ挫折。ちょびっとＯＬも経験されたが、あまり向いておらず挫折。ということでウダウダしていると、友人から「あんた、絵描けたわよね」と声をかけられて、ある日突然イラストレーターとなったらしい。専門的知識はな～んにもなかった！そうで、かなりなツナ渡りである。
そんなナリユキだったゆえ仕事面では不安定な日々。そんな時ふとアタマをよぎるのは漠然と抱いていた馬への憧れ。＜ああ馬が見たい→乗馬でもしてみようか→お金がない→しゃーない競馬でも見るか＞といった思考で、禁断の世界へと踏み込んでしまう。必然的に競馬お友だちができて、その流れから同人誌に“天才ユタカの元気が出る競馬”を発表する。
それを入会していたＰＯＧ会長に見せたところ、そこから報知新聞の知り合いへと紹介され、ついに商業コミックへの道を歩み始める。もちろん迷いはあったそうだが、会長の「今やれば、競馬コミックの元祖よ」の一言で決心したそうだ。その心境は・・それはオイシイかも・・そして現在に至ってあるわけで、ほんと人生って不思議なモノである。
職人、美術、演劇、競馬。このキーワードをたどってコミックライター（ご本人の弁ではイラストレーター）よしだみほさんは誕生したのである。本格的な勉強してないから・・と謙遜されても、その独特なウマ描写やキャラクター付けはぜったい真似できない。競馬コミック界の第一人者といって過言でないはず。今でもコマ割りに悩み続け、応援馬券しか買わなくても、そんな肩ヒジはらないところが魅力的なのである。これからも素敵なコミックで馬券購入者のスサンだ心を癒して・・くださいませ。
＜参考文献＞
馬ほどステキな役者はいない（双葉文庫） 著者／よしだみほ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
