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ミュージカル『タイタニック』開幕!(2ページ目)

ブロードウェイミュージカル『タイタニック』日本公演が、1月15日、東京国際フォーラムCホールで幕を開けました。個性あふれる豪華キャストが集結した注目の公演の模様を早速、レポートします。

執筆者:長谷川 あや


さまざまな階級の人のさまざまな生き方を描く群像劇

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設計士役を務める松岡充は、この作品が本格的なミュージカルデビューとなります
幕が開いて、まず驚いたのは舞台装置。輸入ミュージカルは、契約の問題もあり、本家の舞台装置、衣装などがそのまま用いられることが多いのですが、「あれ、なんだか印象が違う~」。数年前の記憶なので少し自信がないのですが──ブロードウェイ初演では、船内を横から見た形でデザインされた舞台装置だったような。これを今回の日本語版では一新。船首を正面にして、小道具を入れ替えたり、舞台下を使うなどして、場所の変化を出していました。基本的には沈没まで、この舞台装置が基調。小道具も最低限しか使わないことが、俳優たちの芝居や歌を一層、引き立てているようです。

私が個人的に印象に残ったのは、諏訪マリーさんと光枝明彦さんの老夫婦。繊細で丁寧な演技、そして、あえて船に残ることを選んだ二人が沈没前に、愛を歌う「STILL」は、とても心に響きました。

冒頭にも述べましたが、出演者はそれぞれ個性のある、芸達者な方たちばかり。タイタニック号のキャプテン(宝田明)、オーナー(大澄賢也)、設計士(松岡充)、若き一等航海士(岡田浩暉)、アメリカに渡り、金持ちのメイドになることを夢見るアイルランド人 (紫吹淳)、一流になることを夢見るアメリカ人の二等船客(森口博子)など、それぞれに確実に見せ場があるのは群像劇ならでは。「もっとこの人の歌を聞きたいのに~」と、物足りなくなるくらいの贅沢さもたまりません。

もし、私がタイタニック号に乗っていたら──? 帰り道、まだ頭の中で、印象的なフレーズが流れるなか、ずっとそんなことを考えていました。


●公演情報
公式ホームページ
公演期間:2007年1月15(月)~2月4日(日)
会場:東京国際フォーラム ホールC
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