奈良の観光・旅行/奈良の基本情報

はじめての奈良(4ページ目)

710年に都が作られ、国宝や世界遺産となる神社・仏閣が数多く建てられた奈良。ここではそんな長い歴史を持つ奈良を、東大寺など重要なお寺が数多くある北部、昔ながらの風景が残る西部、飛鳥時代の中心地だった中部・東部、自然の宝庫である南部と、4つのスポットに区切ってご紹介します。

執筆者:山葉 のぶゆき

南部(吉野山地)

春のなるとソメイヨシノが咲き乱れる吉野山地

春のなるとソメイヨシノが咲き乱れる吉野山地

これまで北部や中部と分割して記載しましたが、実はここで南部として紹介する吉野山地は奈良県総面積の60%を占めています。つまり、ここまで紹介したスポットを全て合わせても、本当はまだ奈良の半分に満たない場所であり、その残りがこれから紹介する吉野山地に入るわけです。それだけこの山地の懐は深く、素晴らしいスポットも目白押しです。

山の合間にある里にも訪れてみては?

山の合間の里にも訪れてみては?

電車で訪れて登山やトレッキングを楽しむか、車で訪れてキャンプや観光を楽しむか、大抵はその2つの楽しみ方に別れる吉野地方。まず登山を楽しむなら、山岳信仰の修行のために使われた「大峰山脈」がオススメです。

近畿最高峰の八径ヶ岳や、未だに女人禁制の山上ヶ岳などがあり、一歩足を踏み入れるだけで何千年も変わらない吉野の雄大さを感じていただけます。

標高1694mで、日本百景にも選ばれている高原「大台ケ原」はトレッキングにはピッタリのスポットです。いくつかの山の頂上が連なり、それぞれが平坦なことから偶然でき上がったこの高原、あまり嬉しいニュースではないですが、世界的に見ても雨の多い場所とされており、あるいは辛い目に合うかも知れません。しかしその降雨量のせいでニホンジカ、コマドリ、コノハズクなどの珍しい動物が生息。運が良ければ出会えるチャンスもあります。

車での旅であれば是非訪れていただきたいのが、「谷瀬の吊り橋」と「熊野古道」。谷瀬の吊り橋は、吉野郡十津川村にある日本最長の吊り橋で、高さも297メートルと高所恐怖症の方にとっては地獄のようなスポット。戻ることも進むこともでずに右往左往している人たちが入り口付近に溢れる刺激的な名所です。吉野旅行の土産話になると思いますので、勇気を振り絞って是非。

そして熊野古道は、古事記や日本書紀などにも登場し、世界遺産にも認定されている山林の街道です。その全てを歩くのはかなりの装備が必要なため、車で途中まで行き、2~3キロ歩いて戻ってくるのが僕のオススメ。それでも苔の蒸す石畳や深い山の緑から、1300年を越える奈良の歴史をふんだんに含んだ空気が堪能できます。
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