プロイセンの都ベルリン
1918年までの約500年間、ベルリンを拠点にドイツ北部からバルト海へ至るプロイセンと呼ばれる広大な地域を治めていたホーエンツォレルン家。17世紀までの公国時代を経て、18世紀からはプロイセン王国の王家となり、ベルリンは芸術の薫り高いバロックの王都として花開きます。また、1871年にドイツ帝国が成立すると、ホーエンツォレルン家が皇帝家となりました。多くの王国や公国が割拠していたドイツにあって、プロイセン王国が統一への主導権を握っていたからです。権勢を誇ったホーエンツォレルン家は、芸術の庇護者でもあり、壮麗な建築群を王都ベルリンに築かせました……が、残念!戦災により今日残されている旧跡は限られています。王都を偲ばせる貴重な名所の中から、ここでは特に4つの必見スポットをピックアップしてみます。
カイザー・ヴィルヘルム記念教会
113mあった教会の塔は、戦災で約半分の63mに
モザイクがまぶしい記念ホール
でも、内部に入るときっと目を瞠りますよ。教会の歴史を描いた天井のモザイク画や大理石の彫刻等はほとんどオリジナルのままの絢爛豪華さ! ホールは幸いにも空襲をくぐり抜けていたのです。加えて、教会隣には戦後建てられた8角形の鐘楼も必見。壁面は3万3千枚の青ガラス片から成り、幻想的な空間を作り出しています。
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■Kaiser-Wilhelm-Gedaechtnis-Kirche(カイザー・ヴィルヘルム・ゲデヒトニス・キルヒェ)
住所:Breitscheidplatz
開館:毎日9:00~19:00
入場料:無料
アクセス:各駅電車Sバーン/地下鉄ツォーロギッシャー・ガルテン(Zoologischer Garten)駅から250m
ベルリン大聖堂
迫力満点の教会、ベルリン大聖堂
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■Berliner Dom(ベルリナードーム)
住所:Am Lustgarten
TEL:030-20269-119
開館:月~土9:00~20:00/日・祝12:00~20:00
入場料:大人5ユーロ、学生3ユーロ、14歳以下無料
アクセス:バス100番ルストガルテン(Lustgarten)から150m
ジャンダルメンマルクト広場
コンサートハウス(左)とフランスドーム
建物をどれか見学したいなと思ったら、オススメはフランスドーム。フランスを追われたユグノー(新教徒)たちの教会で、ユグノー博物館や展望台ほか、60個のベルからなる仕掛け時計などもありますよ。また、夏のジャンダルメンマルクトではクラシック音楽の一大イベント、クラシック・オープン・エアも開催されます。美しい広場で優雅にクラシック音楽はいかが?
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■Gendarmenmarkt(ジャンダルメンマルクト)
住所:Gendarmenmarkt 5
アクセス:地下鉄6号線フランツォージッシェ・シュトラーセ(Franzoesische Str.)から200m
シャルロッテンブルク城
シャルロッテンブルク城の旧宮殿
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■Charlottenburg, Altes Schloss(シャルロッテンブルク、アルテス・シュロス)
住所:Spandauer Damm 10-22
TEL:030-32 09 1-0
開館:火~日10:00~18:00(11月~3月~17:00)
入場料:10ユーロ、学生7ユーロ
アクセス:バス109番またはM45番ルイーゼンプラッツ/シュロス・シャルロッテンブルク(Luisenplatz/Schloss Charlottenburg)から150m