歌舞伎座や国立劇場などの大芝居を支えている、大勢の脇を固める役者達。国立劇場の俳優養成の修行を経て大芝居に入った役者や、それぞれの主役クラスの役者のお弟子さんたちだ。
彼ら脇の役者達が小芝居では主役となる。これが小芝居の最大の特徴だ。主役を経験した役者は、いわゆるお坊ちゃんたちシンを勤める役者の舞台での気持ちがわかるようになる。立ち回り、立ち位置など、主役が芝居をしやすいようにするにはどうするか、理解しやすくなるという。結果、彼らが大芝居に戻った際により充実した脇役を勤めることができる。こうして、近代までは大芝居小芝居の機能がうまく働き、役者の層をなんとか保つことができたという。
だが小芝居、地芝居が廃れてきた現在、脇の役者達の”修行の場”は激減。それはいずれ歌舞伎の伝統の根を絶やすことになりかねない。歌舞伎フォーラム公演は歌舞伎の伝統を脇から支えている活動といえるのかも。
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