歌舞伎/歌舞伎関連情報

世話場の見ごたえ、空飛ぶ岩藤 平成中村座の「加賀見山」

10月は観たい芝居が多くて予算に頭の痛い月でした。浅草は平成中村座に国立劇場での猿之助歌舞伎にもちろん歌舞伎座に・・・。さて平成中村座の独断と偏見の観劇記です。

執筆者:五十川 晶子

浅草駅の雑踏を仲見世の方へ抜けるとさらに人込み。観光客や外国人、遠足の子供たちでにぎわっている。浅草寺を抜けてようやくたどりついたのが、かまぼこ型の平成中村座だ。



今年の中村座の賑わいは
平成中村座といえば初演は隅田川沿い、昨年は大阪扇町公園と、設営の場所自体がかなりユニークなことでも知られるが、今回は浅草寺境内に劇場を仮設。江戸時代も幕末に近いころ、浅草・猿若町にあった中村座を現代に蘇らせたといったところか。「着物で歌舞伎」デーが設けられたり、劇場前に浅草奥山風景を復活させる催しも台東区等の後援で連動されるなど今までの公演とはまた違う賑わいを見せてくれた。
演目は昼/『通し狂言 加賀見山再岩藤』(河竹黙阿弥)、夜/『弁天娘女男白浪』『本朝二十四孝』人情噺文七元結』。昼はコクーン歌舞伎でおなじみの串田和美演出で、夜の部はいつもながらの古典の様式で上演という盛りだくさんな内容だ。さて、珍しく「通し」で上演された『加賀見山再岩藤』の感想にお付き合いのほど。
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