ボックス・オフィス旋風の目となったメリル・ストリープ
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ところが最近は、その傾向が変わりつつあります。07年には、『JUNO/ジュノ』、08年には『セックス・アンド・ザ・シティ』など、女優主演作品の興行収入が、一億ドルを大きく超えるようになりました。
4月4日日本公開の『トワイライト~初恋~』は、なんと1億8千万ドル越え。08年7位という好成績も納めています。このように女性向け映画大躍進のきっかけになったと思われるのは、06年公開のメリル・ストリープ主演作品『プラダを着た悪魔』です。
『マンマ・ミーア!』も1億4千万ドル突破の大ヒット。アカデミー賞を2度、ゴールデン・グローブ賞を5回受賞のベテラン演技派メリル・ストリープは、一躍マネーメイキングスターとしても注目を浴びるようになりました。
『マンマ・ミーア!』の世界興行成績は、『グリース』、『シカゴ』を抑えて歴代ミュージカル映画の一位を獲得。母をテーマにした映画でも、一位。また、英国では『タイタニック』の持つ記録を抜き、歴代映画一位の成績を残しました。
『マンマ・ミーア!』大ヒットの理由として、世界中でロングランを重ねる舞台版ミュージカルの人気、そして一世を風靡した人気グループABBAの楽曲が使われていることなどもあります。それ以上に母娘のストーリーが、身も心も温めてくれるところにあるのではないでしょうか?
メリル・ストリープ来日。
『マンマ・ミーア!』の中でもメリル・ストリープはとても元気。こちらにも伝わってきます。 |
また、ABBAの曲については、「ABBAの曲は全曲知ってたけど、ちゃんと歌詞を覚えていなかったので覚えなおすのが大変だった」とか。
『マンマ・ミーア!』では、ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルドが昔の恋人として出演します。三人との共演については、「とても話のわかるいい男たちだったわ。みんな家族を連れて来て和気あいあいと撮影してたの」とのこと。
今回、元ジェームス・ボンドのピアース・ブロスナンの歌も話題になっていますが、その歌声については、「賛否両論あるけど私は好き。だって私の夫に似てるから、心に響いたわ」と答えていました。
映画の中では秘密を持つ母親を演じます。娘との間に秘密はあるかという質問には、「恋愛に関してはしてないわ。だって娘が興味もたないから。ほかの事では隠し事してるわ」と答えていました。
この映画の好きなところについては、「悲しいとき、落ち込むとき、不安なとき、この映画のようなシンプルな音楽・人物・ストーリーにこそ幸せがある。私はアメリカで起きた"9.11"のときニューヨークに住んでいたんですが、子供たちはショックで落ち込んでいるとき、マンマ・ミーア!の舞台に連れていったの。
そしたら、席に立って歌って、街に出ても歌ってた。そのぐらい元気にしてくれる舞台の映画化だから、この映画を見て多くの人に幸せになってもらいたい。」 と答えていました。
各国で旋風を巻き起こした『マンマ・ミーア!』は、日本でも各年代の女性の間で人気を獲得するのでは? 母娘で連れ立って映画に行くとしたら、今一番ぴったりな映画だと思います。
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