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『グエムル』祖父&孫娘単独インタビュー(2ページ目)

韓国で歴代最高ヒットで進撃中の『グエムル』。個性溢れる家族の家長を演じたピョン・ヒボンと孫娘コ・アソンの素顔に迫りました!

執筆者:桑畑 優香

「怪物を媒介とした小市民の物語」

「お父さん、助けて!」 娘が怪物にさらわれ、一家は様々な「力」と対峙することになる。映画『グエムル』より
―演技に対する考え方がとてもしっかりしていらっしゃるのですが、演劇を始めたのは、何歳のときからですか。
アソン「2年前からです。小学校6年のときでした。最初はCFモデルをしていました。『グエムル』で一番難しかったのは、撮影前にグエムルがどんなものか、どんな姿をしているのかわからなかったことです。撮影の途中で監督に動画コンテを見せてもらいました。頭の中でグエムルを動かして感覚をつかみ、実際の演技はそれほど難なくこなすことができました」

―ピョン・ヒボンさんは、劇中でどんなおじいさんでしたか。
アソン「ピョン・ヒボンさんの過去の作品を見て、怖いおじいさんだと思っていました。実際にお会いすると、初対面のときから笑顔で接してくれて「怖いイメージは俳優だから演技をしていたんだ」と思いました。『グエムル』の劇中で、苦労をしながら私を探してくれる姿を見て、本当のおじいさんのような親近感を持つようになりました」

ヒボン「私は娘を三人育てたのですが、子供を甘やかしてはいけない、という考えがあるのです。今の社会はそんな風ではないのですが……。そのため、初対面の人は私が怖く見えるようです。でも相手が愛らしい人であれば、すぐに打ち解けるんですよ(笑)」

―ピョン・ヒボンさんはポン・ジュノ監督の作品に多く出演していらっしゃいますね。
「三つの作品すべてに出演しました。ポン・ジュノ監督は、互いに、いや彼はどう思っているかわかりませんが、私は目を見れば彼が何を考えているかわかる、そんな仲なのです。『今は次の作品のことを考えているな』とかそんなことまでわかってしまうんです。こうしろ、ああしろといわれることもありません」

―この作品はいろいろな切り口で見ることができる映画ですが、一番のテーマは何であるとお考えですか。
「社会的な批判が強い作品です。金も、権力もなく、生きていくのが大変な小市民の話を怪物を媒介としてさらけ出すストーリーです。中流以下に生きる人々のことを怪物を通じて描き出す。この映画はハリウッド式の戦う怪獣映画ではなく、深い作品です。若い人には若い人、年配の人には年配の人、それぞれに訴えるものがあると思います」

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