「何でもない人」がコンテンツになる時代
テレビ東京、日曜夜の人気番組! 『田舎に泊まろう!』夕飯を食べながらみるのにマッチしたスピード感も人気の秘訣!? |
「ダーツの旅」に出てくる住人の中には、しばしば「この村(町)にはいい所なんか何もねえよ」と言ってる人が登場します。たぶん本気じゃないだろうし、その後で名所や名産も出てくるので、情報としては不必要なのかもしれません。でも、大したことを言ってないその人自体に、何とも言えない味があったり、語り口が良かったり。
そういった人はなぜか、大都市にはいません。というか、都市を取材した映像の中には登場しません。都市生活者であるというだけで、ある程度身構えて生きているからなんでしょうか? だからこそ、田舎の何でもない人が、何でもないことを喋っている番組を見ると、心が安らぐのでしょう。
見るのと住むのは大違い?
冒頭で説明した「田舎暮らし」と「田舎番組」の違いに戻ると、田舎に暮らしたいと希望する人たちは、長く田舎に暮らしている住民とコミュニケーションをとる生活をしたいとは、必ずしも考えていないようですね。それには相当の時間が掛かるし、その結果としてうまく地域の人たちと馴染めたとしても、それまで築いてきたライフスタイルに、影響が出てくる可能性も少なくありません。田舎には田舎のライフスタイルがあります。その中で生きてる人は、お爺ちゃん、お婆ちゃんから、子供たちまで、充分魅力的だし、ようやくそれに気付いた各局のテレビスタッフが、日々日本中を駆け回っているのです。いやあ、田舎ってほんとうに素晴らしいですねぇ。