「史上空前!!笑いの祭典ザ・ドリームマッチ07」
桂 枝雀 落語大全 第四十集 |
こちらは、すっかりお正月恒例となった人気番組。ダウンタウンをはじめ、お笑い界の実力派が大集合し、一夜限りのコンビを結成。ナンバーワンを目指します。
今回はボケとツッコミの両チームに分かれ、フィーリングカップル方式でコンビが結成されるとか。その直後からネタ作りが開始され、数時間後には観客の前で披露しなければならないという、過酷なルールです。
参加メンバーは、ダウンタウンをはじめ、さまぁ~ず、雨上がり決死隊、キャイ~ン、ココリコなどのお馴染みメンバーですが、2007年はここに志村けんが参加。誰とコンビを組みどんな笑いを見せてくれるのか興味津々です。
2005年の第1回の際には、コンビ結成からネタ披露までに数週間の「ネタ合わせ」期間を置いていましたが、昨年からは数時間に超短縮。これは、出演芸人の緊張感を増すための方法なのかもしれません。
3番組に見るダウンタウンの「覚悟」
ダウンタウン以外の出演者も番組コンセプトも、大きく異なる3本ですが、そこには一つの共通点を見ることができます。それは「異常な状況設定の中で生まれる緊張感」です。以前、不世出の落語家である故・桂枝雀が、笑いを分類する方法論の一環として「緊張の緩和」理論を提唱していました。大まかに説明すると、まず観客を緊張させて、それが緩和した時に笑いが生まれるというものです。
この理論を意図的に受け継いでいるのかどうかは分かりません。ただ、今回の3番組に代表されるように、出演者に何らかのプレッシャーを与えたうえで、笑いを生み出すバラエティーを、ダウンタウンは好んで作っているようです。
そう考えると、先日の「M-1グランプリ」も、異様な緊張感に包まれた中で漫才決戦が繰り広げられ、高視聴率を獲得しました。あるいは、この「緊張感」こそが、今後のお笑い界の流れを決めるキーワードなのかもしれません。
そこにいち早く着目したのが、お笑いサバイバルレースのトップを極めたダウンタウンだったということには、改めて驚かされます。もしもこれが今後もリタイアすることなく第一線を走り続けるという、一種の決意表明とすれば、ファンの1人としてこんな嬉しいことはありませんね。。