星組時代(2003年2月~)
2003年 | 『蝶・恋』『サザンクロス・レビュー?』(全国ツアー)*トップお披露目公演 |
『王家に捧ぐ歌』ラダメス *本公演トップお披露目公演 | |
『永遠の祈り』ジェラール | |
2004年 | 『1914/愛』アリスティド |
『花舞う長安』玄宗 | |
2005年 | 『長崎しぐれ坂』卯之助 |
『ベルサイユのばら』フェルゼン(全国ツアー公演) | |
宝塚歌劇韓国公演『ベルサイユのばら』『ソウル・オブ・シバ!!』 | |
2006年 | 『ベルサイユのばら―フェルゼンとマリー・アントワネット編―』フェルゼン |
雪組『ベルサイユのばら』アンドレ(特別出演) | |
ダンシング・リサイタル『Across』 | |
『コパカバーナ』スティーヴン/トニー・フォルテ | |
『愛するには短すぎる』フレッド・ウォーバスク |
星組で初舞台を踏み、下級生時代を星組で過ごし、やがて帰るべきところへ帰ったかのごとく星組トップスターとなった湖月わたるさん。
その間は、宙組発足時に新メンバーとして宙組へ。新専科が作られた時に新専科へ。
まっさらな場所で、自分の新境地を開いていったことでしょう。
“湖月わたる”を形容する言葉――
ダイナミック。エネルギッシュ。灼熱の太陽。ひたすら明るく爽やか。温かい。堂々。豪快で繊細。スケールの大きな舞台人。
そんなイメージの湖月さん、星組~宙組~専科時代に演じた役は、そのイメージとはかけ離れた役が多かったように思えます。
『夜明けの天使たち』のアルヴァ、『TEMPEST』のファーディナンドなど翳りのある役。
『大海賊』のエドガー、『カステル・ミラージュ』のリチャード・テイラー、『長い春の果てに』のクロードなどの悪役。
狂気の男『エリザベート』のルキーニ。
こうした黒いイメージの役は、その後数々出会う様々な役を演じる上で役立ったことでしょう。
優しくおだやかな『風と共に去りぬ』アシュレ、静の動きの中、心の動を温かく見せてくれた『長崎しぐれ坂』の卯之助、人間味と包容力にあふれた『ベルサイユのばら』のフェルゼン。
明るく情熱的な『1914/愛』のアリスティド、『コパカバーナ』のスティーヴンとトニー・フォルテ。
『花舞う長安』の玄宗での威風堂々とした貫禄。
歴史上の人物やコスチューム物も多かった中、最後の役となった『愛するには短すぎる』はスーツ姿のフレッド。
真面目で純粋で朴訥で、周りを愛し周りに愛される爽やかな好青年は、舞台を下りたワタル君そのものを感じさせるようでした。
ダンスの名手でもあり、174cmの長身で、心も体も解放されたのびやかなダンスを見せてくれました。