花のみち
阪急宝塚線またはJR福知山線の宝塚駅を降り、宝塚ソリオを抜け、そこから続くのは「花のみち」。
宝塚大劇場、宝塚バウホール、宝塚歌劇団の建物などを右手に眺め、宝塚音楽学校の手前で花のみちは終ります。長さ約400m弱。
両端は車も通れる普通の道路。その間は高台になっています。まるで劇場の花道のようですね。
そしてファンの方々にとって花のみちは、現実から宝塚歌劇の世界へタイムスリップする夢の道といったところでしょうか。
花のみちという名前の通り、ここは桜並木。春にはソメイヨシノが咲き誇ります。
桜の花びらの下、楽屋入りする生徒(タカラジェンヌ)を待つのも楽しいものです。
ファンの方々にとっては楽しい花のみち。でも生徒にとっては……未知の領域。なぜなら……
上級生や演出家などスタッフの先生方に出会った場合、生徒は必ず挨拶をしなくてはなりません。例え外の道路でもね。
でも花のみちは高台になっている…。もし上級生が下の道を歩いていた場合、「上から見下ろす」ということになり、これは失礼にあたると。
なので歌劇団生徒も音楽学校生徒も、両端は歩けても、高台になっている道は歩けないのです。
現役時代、思いました。「桜の間を歩きたいなぁ…」とね。
花のみちの桜の例年の見頃は4月上旬~中旬。宝塚大劇場付近がもっとも美しいこの時期、ぜひ歩いてみて下さい。
舞台
日本物のショーに一番多く登場する花は間違いなく桜でしょう。
チョン・パで幕が開くと、桜の枝を持った若衆らが居並ぶ舞台は華やか。
桜吹雪が舞う中の群舞は、ひたすら美しくて幻想的。
昔は「春の踊り」と題された日本物のショーが恒例で、桜をテーマにした場面も数多くありましたが、昨今少なくなってしまったのが少し残念です。