花組時代は可愛らしい容姿から、『冬物語』の十郎太、『源氏物語 あさきゆめみし』のちい姫など、子役の似合う人でした。
わずか1年余りの宙組時代に、それが大きく変わりました。
バウ初ヒロインである『エイジ・オブ・イノセンス』のエレンでは、人妻の役をエレガントに演じ、狂気に満ちた『鳳凰伝』のアデルマ姫では、ふづき美世の新たな引き出しを感じさせました。
『不滅の棘』でトップ娘役として花組に戻った後は、マルゲリタやアルヴィアのような可愛らしく清楚な役から、最後の役となったアンリエッタやオリガで見せた、たおやかでしっとりとした大人の女、ミルバのような等身大の女性と、色んな色の女性を演じています。
どんな色にも染まれる…それがふーちゃんの“色”なのでしょう。
よく言われる宝塚の娘役らしい娘役…相手役の一歩後ろに控える奥ゆかしさがありながら、力強さも感じさせる人でした。
また、日本物がとっても似合う人でした。
ふーちゃんと言えば、可愛くてほんわかした笑顔。
内から溢れ出る自然な笑顔。
その笑顔が、舞台を明るくしてくれました。
退団後は、どこに進むのでしょうか…?
新しい道でもその笑顔は、周りを温かく包むことでしょう。
ふーちゃん……お疲れ様!
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