男役の必需品―楽屋襦袢。
でも何で楽屋襦袢って言うんだろう…。舞台襦袢ならわかるけど。一体誰がこんないい加減なネーミングをしたんだ?
で、ナゼ私は現役の頃にはそんな疑問も抱かなかったのに、今思うわけ? 眠れない…。
【12号 2001年6月1日発行】
■オバンぐし……?
じゃあ今日もいきましょうか? 宝塚テキWord。第3弾―題して『オバンぐし』。
何じゃ? それ? はいはい、説明いたしましょう。
これは主に娘役が使います。
娘役は髪飾りを付けることがあるでしょ? 早替りの時に髪飾りを付けるのは結構大変。
付けるだけならいいけど、それが絶対に落ちないように付けるのが大変! 踊りまくる時もあるし。観劇しながら思うでしょ? アレってどーなってるの?って。
色んな髪飾りがあるけど、すでにカツラに付けておけるタイプのものは付けておく。そうすればカツラをかぶるだけでいいから。
シニヨンやバレリーナ風のスタイルのお団子の部分に、光るガラスモンドのテープなどを付ける時がある。これは市販のお団子にかぶせるネットに、あらかじめテープを縫い付けておく。これもネットをかぶせるだけで済む。
自毛(ジゲ)の耳の後辺りなんかにコサージュなどを付ける時がある。はい、ここで(誰が名付けたのか)オバンぐしの登場。
オバンが……いえ、お婆ちゃんたちが髪にさしている、持つ部分のない櫛、あれにコサージュを縫い付けておくわけ。コサージュをいちいちピンでとめるのは大変だけど、櫛に縫い付けておけば櫛をさすだけで済む。
それでも落ちそうな時は、櫛の上からピンでとめる。これで大丈夫。