宝塚ファン/宝塚歌劇の舞台とバックステージ

スタッフの稽古期間中―作曲家編

宝塚の名曲は、作曲家から生まれます。しかし、曲を作るだけでは終わらない宝塚の作曲家の先生たち…。稽古期間中の作業は、こんなにたくさんあるのです。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

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宝塚で使われる楽曲を大きく3つに分けてみましょう。
まず1つ目は――宝塚のオリジナル曲。2つ目は――海外ミュージカルなどによる曲。3つ目は――ショーなどでよく使われる、原曲があるいわゆる“有り物”の曲。

皆さんが一番多く耳にしているのが、1つ目のオリジナル曲でしょう。このオリジナル曲の作曲は振付と同様、歌劇団専属の作曲家と外部の作曲家によるもの。

作曲と聞くと、まず“歌”を想像されると思いますが、歌の作曲だけではありません。ダンスナンバー、台詞の間に流れるBGM、場面転換中に流れるつなぎの曲など、音に関してすべてに至ります。

ですから、一つの作品のために作られる曲は膨大。歌の比重が多い作品『鳳凰伝』『王家に捧ぐ歌』etcはもちろんのこと、芝居でも相当な量になるわけです。


稽古期間中に作曲の先生が生徒に接するのは歌稽古。曲を作るだけではなく、自身の曲の歌のレッスンもします。(ただし『エリザベート』のような海外オリジナル作品の場合は作曲者ではなく、歌唱指導という形で、別の先生が稽古をします。)

ソロ、デュエット、コーラス、Wトリオカゲコーラス……。歌の場面にはすべて歌稽古があります。

事前(またはその場で)に配った譜面を読ませることから始まり、コーラスなどはパートを決め、音程を確かめ、歌の表現方法を教え……。
1曲30分程度の稽古で終わるものもあれば、何時間も何度も稽古する曲もあります。
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