大掃除シーズンということもありお掃除のお話。
毎年この季節になると毎年私は思う。「常日頃、隅々までぴっかぴかにしていれば、大掃除なんてしなくていいのよね。」と。そして今年もそう思いながら格闘している私。(そのために雑巾18枚縫ったわよ~ん!しかも手縫い!)
お掃除と言えばそりゃもう、音楽学校時代の予科生でしょ? 私はバレエ教室の鏡&左窓分担。鏡がだねぇ、どの教室よりもデカイ! 横幅ぜ~んぶ鏡! そこを毎日ガラスクリーナーと雑巾で、指紋ひとつ見逃さず拭きまくる。犯罪現場の鑑識さんみたいだ。窓はサンに登って外側も拭く。そこは2階。よく一度も落ちなかったもんだ。うん? 制服だぞ? スカートだぞ?(誰も下から覗かないってか?)
床をお掃除する人も大変。掃除機なんてものは使わないからモップや雑巾で拭き、その後が宝塚名物“ガムテープ掛け”。ガムテープをわっかにして、それで床をとんとんと~ん♪(ハイ、皆さんごいっしょに!)とんとんと~ん♪ 今でもガムテープを見ると泣けてくるね。でもコレ便利よ。食器を割ってしまった時なんか、とんとんと~ん♪してみて下さい。
ほとんどの教室にいるピアノ分担。これも犯罪現場の鑑識さん。ピアノは黒いから目立つのよねぇ。それから日舞教室も嫌よねぇ。所作板(日舞用の床のこと)が少しでも汚れていたら、白いはずの足袋が…。トイレだって馬鹿にできない。「顔も洗えるわ!」と思うぐらい、便器もきれい。
人数は多いけれど、広くて大変なのが講堂掃除。裸足でダンスしたりすることもあるから、床掃除もヤッカイ。床のササクレが本科生様のおみ足に刺さったりでもしてごらん! あぁ~クワバラクワバラ。
講堂の玄関分担の人は「宝塚音楽学校」と書かれた大きな看板を毎朝入り口に掛けるという仕事を仰せつかっている。うちの期はいっちゃん(一路真輝さん)でしたね。ここの分担は、外から取材やお客様がいらした時に一番最初に目に入る。う~ん、適任。
夏もつらいけれど冬はもっとつらい。宝塚市は寒い。朝7:00頃はたまんない。だけどお湯なんて使わない。バケツの水で雑巾を絞る度「あぁ、じょ、女優のタマゴの手が…」……なんてコト、一度も思いませんでした。お掃除するのが当たり前、お掃除もできないようでは、良い舞台人にはなれない!と思い込んでいましたから。
本科生になるとこのお掃除からのがれられる。私の分担の後任はユキちゃん(高嶺ふぶきさん)になった。同じ分担でもこの違い。きっと私、ちゃんとお掃除していなかったと言うことね。ではもう一度あの頃に戻ってやり直し…いえ、いいです! それほどつろうございました。なのに身についていないなんて!
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