ボードに書かれた、翌日からの稽古スケジュールを確認して、一応集合日は終わり。
でも、まだ帰れない。渡されたばかりの芝居の台本を読む「本読み」というものがあるのです。
香盤表でチェックした、自分の役のセリフを読みます。
この日はとにかく読めばいい。感情を入れる……役作りをする……なんて、別にしなくてもいい。さーっと読んで、芝居の流れを把握すればいいのです。
時々おもしろいことが起きます。
漢字を間違えて読んで笑われる人、緊張して声がヨーデルしちゃう人。それでもなんとか、最後まで読んでゆく。
セリフのない人は? 聞いてるだけ。でも、芝居の流れを感じ、自分の役(セリフがなくとも役は役)を感じる大切な時間なのです。
やがて本読みは終わり、集合日も終わる。
明日から、動きの入った本格的な稽古に入ります。
渡されたばかりの台本は、どれだけボロボロになってゆくのかな……。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。