ドラマ/夏ドラマ情報

7月概況:高齢化社会を斬る『任侠ヘルパー』(2ページ目)

かつてないほどばらけてスタートする夏ドラマ、7月スタート分で印象的なのは高齢化社会を意外な切り口からするどくえぐるこのドラマです。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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低め安定

旧作リメイクの『となりの芝生』、これをみると変わらないようにみえる橋田脚本も時代とともに変わっているんだということがわかります。持ち家や終身雇用など昭和の価値観にしばられている『となりの芝生』に対して『渡る世間は鬼ばかり』の主要登場人物はなんやかんやいってもかなり自由に動きまわっています。やっぱり見る方とTBSには『渡る世間』の新シリーズが必要なんですね。

『赤鼻のセンセイ』は主人公は笑わせようとしてすべってしまうキャラですが、それが視聴者がみてもやっぱりすべっているのがつらいところ。役柄的にはすべっているけど大泉洋の演技をみるとそこがおかしい、というようにしないとこの設定はうまくいかないでしょうね、要求レベルは高いですけど。

『ダンディ・ダディ』をみてパパが適齢期の娘を病的に心配するというパターンがいままでうまくいかなかった原因がわかりました。ひねりが足りなかったんです。『ダンディ・ダディ』は、娘が心配ということをストレートに出さず、恋愛小説家として恋愛に開けた思想を持っていると自他共に認めながら、自分の娘は別でありかつ自分の矛盾がよくわかっている、という設定と父親を演じる館ひろしの演技はなかなか笑えます。それでもこのパターンで3ヶ月もたせようとすると娘役がトップアイドルじゃないと無理か?

『メイド刑事』は金曜ナイトドラマ枠としては小さくまとまりすぎてます。ストーリーにしてもヒロインのキャラにしてももっとはじけないと。オスカープロで大事に育てられている福田沙紀だから、もうちょっとヒット作がでなくておいこまれないとそれは期待できないか。
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