ドラマ/冬ドラマ情報

スタッフから見る冬ドラマ(3ページ目)

昨年からのヒットドラマのトレンドは「わかりやすさ」と俳優がキャラを演じる「らしさ」。そこをおさえれば冬ドラマのヒットも見えてくる?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド


木曜日のドラマ

『白夜行』
放映:TBS系 木曜21:00~(初回は21:00~22:48)1月12日スタート
原作:東野圭吾
脚本:森下佳子
演出:平川雄一朗、那須田淳、石井康晴、高橋正尚
制作:石丸彰彦
主題歌:柴崎コウ『影』

出演:山田孝之、綾瀬はるか、泉澤祐希、福田真由子、渡部篤郎(特別出演)、柏原崇、田中幸太朗、小出恵介、田中圭、八千草薫(特別出演)、西田尚美、奥貫薫、大塚ちひろ、塩谷瞬、平田満、麻生祐未、余貴美子、武田鉄矢

迷宮入りした質屋殺し事件から始まるミステリー。少年は初恋の少女のために自分の父を殺し、少女もまた少年をかばうため自分の母親に手をかける。その後、二人は接点を持たないまま少年は少女のために犯罪を重ね、精神的に手を取り合っていきていく……

主役コンビにスタッフ、主題歌まで『セカチュー』組。それだけではやや弱いからか脇を固めてきましたが、なんか地味豪華な感じです。ミステリーが多い冬ドラマの中でもダントツに重そうな設定。原作は定評ある作品ですが、今のテレビドラマにあっているかどうかがポイントでしょう。


『けものみち』
放映:テレビ朝日系 木曜21:00~(初回は21:00~22:09)1月12日スタート
原作:松本清張
脚本:寺田敏雄
演出:松田秀知、藤田明二
制作:内山聖子、伊賀宣子、五十嵐文郎(チーフ)
主題歌:中島みゆき『帰れないものたちへ』

出演:米倉涼子、仲村トオル、若村麻由美、上原美佐、田丸麻紀、前川泰之、吹越満、東ちづる、平幹二朗(特別出演)、佐藤浩市

民子(米倉)はジュエリーデザイナーが夢だが、寝たきりの夫を抱え旅館の仲居を続けざるを得なかった。しかし謎の男・小滝(佐藤)と知り合い、今の生活を抜け出すため自宅に放火し夫を殺害。そして政財界の黒幕・鬼頭(平)の愛人となりのし上がり「けものみち」を進んでいく。一方、放火事件を捜査する久恒刑事(仲村)も民子に惹かれて……

これは米倉涼子のイメージ通りの悪女。不安要素は『黒革の手帖』の神山由美子脚本に比べて寺田敏雄というのがやや迫力不足だということぐらい。原作がしっかりしているのではずしはしないでしょうが。


『ガチバカ!』
放映:TBS系 木曜22:00~ 1月19日スタート
脚本:旺季志ずか、楠野一郎
演出:松田礼人、竹村謙太郎、山本剛義
制作:橋本孝、貴島誠一郎(チーフ)

出演:高橋克典、井上和香、沢村一樹、手越祐也、増田貴久、黒川智花、小泉孝太郎、滝沢沙織、虻川美穂子、KABA.ちゃん、斉藤慶太、石田卓也、橋爪遼、高部あい、渡辺夏菜、石渡吏奈、渡辺哲、北村総一朗

鉄太(高橋)は元不良で高校中退だがボクシングにより更正、しかし女性を守るために政治家を殴ってボクシング界を追われ、その後、夜間大学から36才にして教職に就いたバカがつくほど一本気な熱血教師。
彼が赴任したのは先代理事長(北村)が理想主義で運営していたが破綻、変わって教育大学首席卒業の娘・小牧(井上)が理事長になり、能力主義に転換した高校。
そんな中、鉄太は問題児ぞろいの3年E組の生徒と「ガチンコ」の交流をしていく。

昨年あれほど流行った学園ドラマが冬ドラマはこれ1本。熱血教師に問題の生徒という定番パターンでしかも教師がいかにも熱血な高橋克典とツボをおさえてます。しかし疑問なのは時間枠、時間の早い木曜21時か、『ドラゴン桜』『花より男子』と学園ドラマのヒットが続く金曜ドラマ枠のどっちかという気がしますが。まあ大人の事情があるんでしょう。


『小早川伸木の恋』
放映:フジテレビ系 木曜22:00~(初回は22:00~23:09) 1月12日スタート
原作:柴門ふみ
脚本:武藤将吾
演出:武内英樹、松山博昭
制作:喜多麗子、古屋建自
主題歌:ナナムジカ『くるりくるり』
挿入歌:ジェイムス・ブラント『ユア・ビューティフル』

出演:唐沢寿明、藤木直人、片瀬那奈、大泉洋、紺野まひる、勝村政信、市毛良枝、谷原章介、古谷一行

大学病院に勤務の外科医・小早川(唐沢)は、手術は得意だが温厚で出世欲がなく家庭的、しかしそのため職場では教授と研修医(大泉)の間に挟まれたり自分の出世話で同期の竹林(谷原)との関係がギクシャクするなど人間関係に悩み、家では嫉妬深く情緒不安定な妻(片瀬)に翻弄されている。そんな中、親友で弁護士の仁志(藤木)に誘われた盆栽教室でカナ(紺野)としりあい、心身ともに疲れ果てた時、カナを抱いてしまう。しかしカナはその直後、姿を消し……

唐沢は『白い巨塔』財前の逆キャラを演じるけどこの場合は意外性がありマル。藤木、谷原と油断できない二枚目をそろえて男優は申し分ありませんが、片瀬、紺野の女性陣が弱いのが不安点。最近はヒットは俳優に依存しなくなってますけどね。スタッフ面のポイントは『電車男』をヒットさせた若手・武藤将吾の脚本。連続ヒットで評価を固められるか?

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