甘い誘惑にご用心
投資を始めると、いろいろな銘柄に目がいったり、情報が入ってくるので、「この株いいな」とか「この株は儲かりそうだ」と思うこともあると思います。でも、実際に買ってみると儲かるどころか損をしてしまうことも。その理由はいくつかあるのですが、一番は手を出すべきではない株を買ってしまったこと。実は、株には手を出してもいいものと、手を出さらないほうがいいものがあるのです。特に、投資を始めたばかりで、興味津々でワクワクしているような場合は、冷静な判断をするための知識が乏しかったり、落ち着きもなかったりします。
そういうときは、目の前にある銘柄がすべて儲かりそうに見えたり、「この株で儲けた」という情報に踊らされることもあるので、要注意。とにかく冷静になることが先決です。
とは言っても、そもそも、どういう株に手を出すべきではないのかということを知らないと、冷静な判断も何もありません。ということで、今回は「こういう株には手を出すな!」というタイトルの通り、手を出さないほうがいいという株を考えていきましょう。
超低位株
株には、低位株とか超低位株と呼ばれるものがあります。これは株価によって区別されていているのですが、具体的にいくらなら低位株という定義はありません。一般的には100円~500円の間に位置するような株が「低位株」と呼ばれています。たとえば、新日鉄は株価が300円代なので、低位株に分類されます。ちなみに、株価が数千円から数万円になるとか、1回の取引に必要な投資額が数百万円になるような株を値嵩株といいます。こちらも、具体的にいくらからいくらまでが値嵩株という定義はありません。
これに対して株価が2桁の株を「超低位株」と言います。こういう銘柄は投資額自体は少ないかもしれませんが、買う株数が多くなるので株価の動きで損益が大きく動きます。
たとえば、株価が30円の場合、1万株を買っても投資額は30万円ですが、仮に株価が1円動けば損益も1万円動き、株価が5円動けば損益は5万円動きます。これがもし10万株だったら…。
少しの値動きでも儲かる額も大きいのですが、逆に株価が下がったときの損失も大きくなるというわけです。損切りや利益確定が機械的に出来るのであればいいのですが、そうでない場合には、こういった株に手を出すのはいかがなものかと思います。