GRP
テレビ制作者にとっての視聴率の大切さは、高ければ次回作を作れる、低ければ打ち切りになってしまうなど直感的にわかりやすいですね。しかしそれだけではなくテレビ局全体の売り上げにもかかわる大問題です。
ドラマのスポンサーは一つの番組について、その番組中にCMを流すという形です。しかしそれ以外にも番組と番組の間、特定のスポンサーがついていない時間に流すスポットCMというものがあります。
このスポットCMの契約で重要な広告業界用語が「GRP」(Gross Rating Point,総視聴ポイント)で、視聴率×CM回数で計算されます。スポットCMはGRP単位で契約されます。
たとえば「新製品のCMを一週間で1000GRP流してくれ」という形で契約されたとします。これを視聴率10%のドラマの前後で流すとするとCMを100回放送する必要がありますが、視聴率20%のドラマの前後なら50回で済みます。
回数が少ない分、他のスポンサーのCMも契約できるわけで、そのためテレビ局全体の売り上げに影響してくるわけです。
このGRPでの契約の影響を受けているのが深夜番組。昔はテレビ局にとっても視聴率が低く番組スポンサーがつきにくいどうでもいい時間で、その分、マイナー番組、実験的な番組をつくることができましたが、スポットCMのために深夜でも視聴率を求めるようになっています。