ファクス・電話搭載の“オンリーワン複合機”が強み
ブラザー「PRIVIO」シリーズ
ブラザー「PRIVIO」シリーズの強みは、なんといってもネットワークや電話・ファクス、ADF(自動給紙装置)など多機能な点だ。2011年モデルまでは「MyMio(マイミーオ)」シリーズとして展開してきたが、2012年モデルでは「PRIVIO(プリビオ)」にブランド名を一新。従来モデルをベースにした「PRIVIO BASIC」シリーズと、スタイリッシュな新コンセプトモデル「PRIVIO NEO」シリーズの2ライン構成となっている。PRIVIO BASICシリーズの型番の後ろに「D」が付くモデルはすべてデジタルコードレス子機が付属する電話・ファクス機能付きモデルで、「DW」が付くモデルは子機が2台付属。ネットワーク対応モデルは最後に「N」が付くなど、型番である程度の機能が分かるようになっている。
今や使うことも少なくなった“家電(いえでん)”だが、電話・ファクス機能は一家に一台、まだまだなくてはならないもの。ファクス電話とプリンタ・スキャナ複合機が1台になったと考えると、なかなかリーズナブルと言える。
2012年モデルの特徴の一つは、なんといっても「PRIVIO NEO」シリーズだろう。他社にはないA4用紙の横置きスタイルを採用しており、スクエアでコンパクトなデザインながら、手差し給紙でA3用紙の印刷が可能なのだ。
このインパクトはかなり大きい。普段仕事でA4用紙程度しか使っていない人にはあまりピンと来ないかもしれないが、A4判の書籍などを見開きでコピーしたい場合、ほとんどのインクジェット複合機が対応していないため、コンビニなどに行くしかなかった。子どもの学校行事などで掲示物を作る場合などにも、A3印刷ができると便利だろう。手差し印刷なので多数のコピーや印刷を行う目的には向かないが、たまにA3用紙を使いたいという用途にはベストと言える。
PRIVIO NEOシリーズは電話機能を備えていないが、PRIVIO BASICシリーズは従来のMyMioシリーズの強みをそのまま受け継いでいる。MFC-J860DN/DWN,、MFC-J810DN/DWNの4機種は、子機を設置・充電する通信ボックスを電話線につなぐだけでファクス機能を利用できる無線ファクス機能を搭載。本体の近くに電話線がなくてもファクスを利用でき、電話機も通信ボックスの子機として使えるので、まさに「設置場所フリー」といった感じが魅力となっている。
ほとんどのモデルで自動両面印刷に対応し、一部のモデルではラベル印刷にも対応する。印刷機能ではエプソンやキヤノンの後塵を拝していたが、最近のモデルではこれらの機能にも対応し、通常のプリンタとしても他社に引けを取らないレベルまでに達している。
インク使用量を約半分にまで抑えられる「インク節約モード」も従来通り搭載しており、ファクス搭載機にはPCファクス送受信機能なども備えている。SOHOや小規模企業などでも使いやすい高機能なシリーズだ。
ガイドのおすすめは「MFC-J4510N」
おすすめは、スタイリッシュながらA3印刷に対応し、電話機能以外のほぼ全機能を搭載する「MFC-J4510N」だ。プリンタ、コピー、スキャナ、ファクス、電話機能を搭載しており、自動両面印刷にも対応する。ラベル印刷機能や無線ファクス機能は備えていないが、A4カラー印刷が1分18枚と高速なのも魅力で、かなりのお買い得モデルに仕上がっている。・MFC-J4510N
A3印刷対応 カラー18枚/分の高速印刷、クラウド印刷機能も搭載する多機能モデル
・MFC-J960DN/DWN
電話&ファクス機能搭載 ラベル印刷やクラウド印刷にも対応する“ほぼ全部入り”モデル
・MFC-J860DN/DWN
ブラザー「PRIVIO」シリーズのそのほかのモデル
・MFC-J4210N
A3印刷対応 ADF非搭載のお手ごろモデル
・MFC-J710D/DW
電話・ファクス機能搭載のお手ごろモデル
・MFC-J840N
電話以外のほぼ全部の機能を搭載するモデル
・DCP-J940N
ラベル印刷やスマホ・クラウド対応などネット機能を網羅したインクジェット複合機
・DCP-J740N
無線LANや自動両面印刷、ADFを搭載するモデル
・DCP-J540N
無線LAN、スマホ対応のエントリーモデル
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ブラザー インクジェット複合機