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十五夜とススキ。絵本の世界では月や星や太陽はとても身近な存在です | 9月の声を聞くと、秋を感じますね。先月は皆既月食があったばかりですが、夜空の月は秋になるとますます美しく見えます。絵本の世界では月や星や太陽はとても身近な存在。十五夜にちなんで、お月さまの絵本をご紹介しましょう。
<INDEX>
1ページ目:わくわくするお月見
『14ひきのおつきみ』『おつきみうさぎ』
2ページ目:お月さまが上から見ている
『たぬきのおつきみ』『ぽんぽん山の月』
3ページ目:お月さまの力
『おつきさまはよるなにをしているの?』『まんげつのよるまでまちなさい』
木の上のお月見台で『14ひきのおつきみ』
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ここで購入!おなじみの14ひきが木の上にお月見台を製作して十五夜を楽しみます。 | 兄弟が木にのぼってなにやら準備をしています。そう、今日はお月見。小さいくんちゃんもまざって、一生懸命はしごで高いところへ。ツリーハウスのように木に枝を渡してお月見台を作ります。日が暮れたあとのお月見で、家族そろって静かに月を拝みます。
おつきさん ありがとう、たくさんの みのりを ありがとう、やさしい ひかりを ありがとう。
14ひきのシリーズは躍動的な場面にも不思議な静かさがありますが、この絵本も同様にお月見に静かな祈りがこめられています。目をとじて月に手を合わせるおじいさんとおばあさんの表情には、世代から世代に伝わるあたたかさが感じられ、一年に一度の晩のためだけに組み立てる「お月見台」にもわくわくします。とっておきの晩だからこそ、とっておきのシチュエーションが映えますね。
■ 『14ひきのおつきみ』
作:いわむらかずお
出版社:童心社
価格:¥1,260
発行:1988.6
月から落ちてきたうさぎ『おつきみうさぎ』
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ここで購入!ひろみ先生と園の子供たちは、ススキ野原で小さな金色のウサギを見つけます。 | お月見をするために野原にススキを採りに来た園のみんなは、金色に光る小さなウサギを見つけます。夜になってお月見を始めると、不思議なことに月にウサギがいません。そう、このうさぎは間違って落ちてきてしまった月のウサギでした。
月を見上げるウサギを描いた表紙絵に、月へのなんとも切ない思いが感じられます。うるうるした大きな目には、ノックアウトされてしまうかもしれません。まんまるお月様を見上げる子どもたちとウサギの場面には、静かなセレナーデが流れていそうです。
■ 『おつきみうさぎ』
文:中川ひろたか
絵:村上康成
出版社:童心社
価格:¥1,365
発行:2001.6
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