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頭にも効く!春の門出を祝う鯛料理

小説「細雪」の中にも出てくる、花と魚の日本代表、桜と鯛。入学式など、新しい門出にも欠かせないアイテムですよね。今回は、鯛のお頭を使って、お祝いにも、頭にもよい一品をご紹介します。

執筆者:飯野 耀子

春は始まりの季節。お子さんの健康も考え、食を今一度見直してみる、いい機会です(撮影 シヲバラタク)
来週は多くの学校で入学式。特に、初めての入学式を迎えるお父さん・お母さんは、洋服の用意など、ワクワクしながら準備されているのでは?日本では、こういった新しいスタート4月ということが多く、「喜びの門出=桜の花」がお祝いしてくれるという印象が強いですね。

今回は、皆さんの好スタートを祈って、簡単にできる鯛の料理をご紹介いたします。

おめでたいときには、鯛(たい)

鯛の尾頭付きは、自宅で焼くのが大変。お魚屋さんに頼むと、用意してくれます(写真提供 銀座朝川)
昔からお祝い事には、鯛の尾頭付きを用意する習慣が日本にはあります。多くの場合は、「化粧塩」といって尾びれや胸びれに塩をつけて焼いたものを用意することが多いよう。パーティなどでは、姿作りのお造り(お刺身)で登場したりもします。

このように鯛というのは、平安時代から日本人にとっては縁起のいい魚とされてきました。ご存知かもしれませんが、なぜかというと、「おめでたい」の「たい」と「鯛」が語呂合わせになって、縁起がよいとされるから。他には、「たい」と「大位」という語呂合わせがあったという説もあります。

「鯛」という言葉は、他にも使用されます。例えば、諺で有名なものとして、「腐っても鯛」。これは「本当に優れたものは、傷(いた)んで駄目になったようでも、なお、その値打ちを保つ」という意味を持つ諺です。それくらい鯛という魚の価値があるということ。ちなみに、鯛は非常に腐りにくい魚としても有名で、そこからも「おめでたい魚」として扱われるようになったともいわれています。

春の鯛は、「桜鯛」

桜鯛を知っていますか?これは春になると真鯛の体が赤くなり、それが桜色に見えるところから呼ばれるようになった鯛の名称です。

なぜ赤くなるかというと、赤い色の素になる海老を食べているから。海老も昔から、長いひげや曲がった腰が「長寿」を表すといって縁起のいい食材とされていて、鯛は海老の縁起の良さと鯛自身の縁起の良さと、二つの良いことを食べられる食材なんです。

鯛の目玉は栄養が豊富!

一時、鮪(まぐろ)の目玉焼きが流行った時期がありましたが、これは目玉に含まれるDHA・EPAという成分が脳にいいということから。DHAやEPAは、アレルギー疾患の予防に効果があるだけではなく、新一年生に嬉しい学習能力・記憶力の向上効果もあるといわれています。

そのDHAやEPAが、鯛の目玉にも含まれています。小さいお子さんだと目玉を怖がるかもしれませんが、ここは一回勇気を振り絞って。食べたらきっと、好きになると思いますよ。ぜひ、鯛の目玉を捨てないで、食べさせてあげてくださいね。

「鯛の鯛」を知っていますか?

鯛の鯛。わかりますか?鯛の形をしています
鯛の基礎知識の最後に。みなさん、「鯛の鯛」という言葉を聞いたこと、ありますか?これは、鯛の頬肉のところにある骨のことを指していいます。ただ単純に、鯛のような形をしていることからなんですね。ニスやマニキュアなどでコーティングして、縁起物として取っておく人もいます。鯛の頭を食べることがあったら是非、探してみてください。

>>次は鯛の清蒸をご紹介します!>>
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