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子育てに唯一の正解はある?

子育てに、これこそはといえる正解があるでしょうか? あるいは、これは絶対に間違えているといえる子育てはあるでしょうか? 登山にたとえて考えてみましょう。

執筆者:谷口 賢晋


子育てに唯一の正解はない

Q:日常生活、まだ幼いわが子の世話に追われていると、「ちゃんと子育てできているんだろうか?」とふと不安にかられます。何が正しくて、何が間違っているのか不安で、余計なことはしないでおこうと思ってしまいます。でも、やっぱりふと思い出し、ひとり不安にかられています。

「子育てに正解はない」と頭の中では理解しているのですが、どうしてもこの不安から逃れられず、ひとり鬱々と悩む日々が続いています……。

正解の子育て
子育ての正解は1つではありません。山頂を目指すクライマーと同じで、その道はさまざま
A:おっしゃるように、子育てに唯一の正解はないと思います。子育てに限らず、よくたとえられますが、「山の頂上にたどり着く登山道は1つではない」ということです。人間が行動するのは、「愛」と「不安」があるからだと、心理学では言われています。「愛」が少し大げさに感じるようであれば、「思いやり」とか「やさしさ」と言い換えてもかまいません。見返りを求めない肯定的なコミュニケーションを受け取ることで、心が発達します。

逆に子どものころに、肯定的なコミュニケーションを与えられていないと、心の発達が遅れたり、閉鎖的になったりすることが知られています。歌手のスティービー・ワンダーさんの言葉を借りれば、「残念なことに、いまの子どもは親からの愛情を受けとっていない」ということかもしれません。子育てを登山にたとえると、山頂を目指すことは見返りを求めない肯定的コミュニケーションを充分に与えることとなるのではないでしょうか? 登山道がいくつもあるように、肯定的なコミュニケーションの与え方は無限にあります。

これで山頂にたどりつけそう?

ただし、いつまでたっても山頂にたどり着かない道というのはあるでしょう。肯定的なコミュニケーションがとれているかどうか、チェックする方法があります。

「これで正解のはずだ!」「できているはずだ!」などのように「はず」ということばが脳裏によぎったら、山頂から遠ざかっている(肯定的なコミュニケーションがうまくいっていない)サインです。心理学的にいうと、無意識に「間違っているかもしれない……」という気持ちがあるから「はずだ」と思い込もうとするのです。「この服は自分に似合ってるはずだ!」というようなとき、心のどこかでは「ちょっと無理があるかな……」とか思っていたりしないでしょうか?

方法はいつでも変更できます

「子育て本に書いてあったからこれでいいはず」「前回うまくいったからこれで合ってるはず」など、「はず」と思ったときは、「この方法は違うのかも……」と考え直すチャンスにしてください。ここに書かれている私の記事であっても同じです。

心理学的には正しいかもしれないけれど、実践してみるとしっくりこない……ということだってあるでしょう。病気をしたときに薬が合わなければ、別の病院にいったり、別の薬を処方してもらったりすると思います。「はず」のサインを感じたら、1つの方法にこだわらず、別の方法で肯定的なコミュニケーションをとるようにしてみてはいかがでしょう。



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<関連リンク>
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