子育て事情/子育て事情関連情報

ベビービョルンの抱っこひもに学ぶ子育て(2ページ目)

街中で赤ちゃんを「胸から提げて」歩けるベビービョルンの前抱き抱っこひもは、世界中で大人気。その開発秘話や北欧ならではの子育て観・デザイン観をベビービョルンの”プロ”に聞きました!

河崎 環

執筆者:河崎 環

子育てガイド

ベビービョルンの3つの哲学

深井さん
株式会社グランドール ベビービョルン ジャパン事業部 深井誠さん
深井さんと濱田さんは、ベビービョルン社主宰のストックホルムでのプレストリップから帰国されたばかり。これは、ベビービョルン社が主要販売国のプレスを招待し、ベビービョルン製品とスウェーデンの子育て事情への理解を深めてもらうものだとか。実は深井さんと濱田さんの所属なさっているグランドール社のベビービョルン事業部というのは、昨年に立ち上げられたもの。それまではベビービョルン製品というのはグランドールが取り扱っている世界の優れた育児用品ブランドの一つに過ぎなかったものが、あまりの売れ行きの良さを受けて、とうとう一つの事業部になってしまったのだそうです。日本での人気の高さを象徴するようなお話ですよね。もちろんベビーキャリアは、その主力商品の一つ!

「ベビービョルン社の商品開発のスタンスとして、3つの原則が挙げられます」と、深井さん。安全性(Safety)、品質(Quality)、そしてスタイル。これらのうち、どれか一つが欠けてもそれはベビービョルンの商品とはなり得ないのです。

安全性へのこだわり

濱田さん
株式会社グランドール ベビービョルン ジャパン事業部 濱田宏子さん
安全性を高めるために、開発プロセスでの試行錯誤はもちろん、モニターによる試用とアンケート回収、さらに店頭での実売後の一定期間、カスタマーからのアンケート回収を経て、商品は継続的に改善されてゆきます。

ベビーキャリアが特徴的な「前抱き」である点にも、ベビービョルンの安全性へのこだわりが隠されています。日本などのアジアはおんぶ文化の風土。確かにおんぶひもにも使えるものを作ればもっと売れるだろうと予測されるものの、おんぶひもへと再デザインすることはありません。ベビーが親の視界から外れることによって、思いがけない不幸な事故が起こってしまうを懸念しているためなのです。

また、世界各国で強い要望が上がっているにも関わらず、ベビーカーも作りません。車輪が付いているもの、それすなわちビークル(乗り物)。乗り物は乗り物の専門家が作るべきで、ベビービョルンではない、という思いがあるのです。安全性を確保できないものは作らないという信念は、商品自体の安全性の観点からだけでなく、万が一ユーザーに正しく使われない場合に対しても配慮したモノづくりへと昇華されているのですね。


>>>世界基準の品質/国産品とは違う、ベビービョルンならではのデザイン観とは>>>
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