男性の育児休業取得が話題になっていますが、それはまだまだ少数派の話。子育て世代では、ちょうど仕事に脂ものって、子供とコミュニケーションをとる時間が圧倒的に減っている「多忙パパ」が多いのが実情です。
とはいえ、子育てに父親の存在感は非常に大事。子供とのふれあいを大切にし、子供に尊敬される「オヤジの背中」を見せて欲しい、と思う妻たちが多いようです。夫たちもまた、家族のために自分がどうあるべきか、模索しています。
そんななか、ビジネスマンであり「主夫」でもあるという、「兼業主夫」としての活動をインターネットで発信している男性がいます。決して多数派ではない選択をした自らの生き方について、お聞きしてみました。
≪INDEX≫
1:妻は夫に何を求めるか…P1
2:男の家事・子育てが流行している?…P1
3:イギリス首相の育児休暇…P2
4:「主夫」兼ビジネスマン~夫として、パパとして、男らしさってなんだろう…P2
5:アットホームダディの考える、男らしい生き方…P3
妻は夫に何を求めるか
夫と妻、それぞれが仕事を持ちながら子育てをしているカップルが増えている中で、実際に子育ての大半を担当するのは、妻であることが断然多い。企業に勤める男性が、育児休業を取得して話題になることも多い昨今だけれど、それはまだまだ「善き少数派」に過ぎないからこそ、話題として取り上げられるということもまた事実。では、子育て中の妻たちは、夫に何を一番求めているのだろう?育児分担か、家族を養う経済力か、それとも父親として子供に尊敬される、「男の姿」なのか?当サイトでそういう問いかけをしたところ、次のような投票結果になった。
半数以上の妻たちが、夫には子供に尊敬されることを一番に望んでいるという結果に |
半数以上の妻たちが、夫には子供に尊敬されることを一番に望んでいる。そして、残り半分の妻たちの間でも、夫に経済力よりも育児協力を求める人のほうが多い。現代の妻たちは、「あなたは、子供たちに素敵な『オヤジの背中』を見せてあげて」と望んでいるようなのだ。
だが、この子供に尊敬される「オヤジの背中」とは、正直なところ、一番難しい注文ではないだろうか?仕事も、家庭も、趣味の世界も、全部充実しているような、バランスが取れて魅力的な男性像が求められているのではないだろうか。女性たちは、実際にはとても高度な要求をしているようである。
男の家事・子育てが流行している?
父として求められるものとは… |
では、「男の子育て」はどうだろう?ミルクやオムツのひっきりなしの世話が必要で、具合が悪くなって吐き戻したり、泣き続けたりする赤ちゃんを前に、途方に暮れる男性も多い。少し成長しても、あちこち動き回って言うことを聞いてくれない幼児に、「やっぱりママじゃないとダメか」と肩を落とすパパもいるだろう。でも、それはママだって同じことなのだ。ママたちも途方に暮れている。ママたちだって「自分じゃダメかもしれない」と、肩を落としている。
子育てには、父親の存在は大切だ。母親の育児負担を軽減するだけではなく、子供の情緒や教育面でも、父親が果たす役割はとても大きい。家庭に父親が不在がちであったがために、思春期の子供に問題が出てくるケースは枚挙に暇がない。そして、現代の父親たちも自分が育ってきた経験から、「自分が父親になったら、子供にはこう接してやりたい」と、子育てに積極的な考えを持つ人はとても多い。キャッチボール、自転車乗り、絵本の読み聞かせ、散歩や買い物、少し大きくなれば勉強など、あらゆる場面で父親だからこそ子供に「受ける」こともたくさんある。
映画監督のガイ・リッチーは、マドンナとの間に生まれた4歳の愛息(小さな相棒!)との生活を存分に楽しみながら、こう言っている。
「父親になった気分?最高だよ。独り身で遊び歩いていたときよりも、はるかに豊かな気分だね。今まで経験したことのなかでも最高の出来事だよ」(マリ・クレール 2005年6月号)
家事だって、子育てだって、男に向いていないわけがない。