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動物界では当たり前!オトコの子育てを応援する生物学 オトコだって子育てする!生物学(3ページ目)

育児は女がするもの、なんて過去の話。女性の就業、3歳児神話の崩壊、ライフスタイルの多様化……そこで、育児するオトコが増えている。動物界でも、パパが育児する種がたくさんいるのだ!

河崎 環

執筆者:河崎 環

子育てガイド

「誰が子育てするか」を決めるのは?

これまで見てきたのは、オスだけが子育てする種だった。もちろん、動物界にはメスだけが子育てする種も多いし、両性が子育てする種(オオカミ・キツネ・タヌキなどのイヌ科の動物、ツバメなど)もいる。

どうしてこんなにバリエーションがあるのか?一体、何が「誰が子育てするか」を決めるのか?生物学の世界では、「食い逃げ仮説」「父性確認仮説」など、いろいろ議論されてきたらしい。

でも、どれも決め手に欠けていて、現在では「ゲーム理論」で説明されているもよう。「ゲーム理論」とは、相手の出方によってこちらの意思決定が変化するという理論で、子育てに関して言えば、
子どもの生存確率(オスが子育てをした場合・メスがした場合にどれだけ子どもが生き残るか)
生涯繁殖率(自分が子育てをすることでどれだけ生涯に子どもを残せるか)
新たな配偶確率(自分が子育てをせずに他の相手を見つけて配偶できるか)
が関係してくるという。


じゃぁ人間の子育てはどうする?

生物の場合、究極的な目的はその種の保存と繁殖だから、いかに「数」多くの子どもを産むかが大事になってくる。

でも、人間の場合、そんなこと考えている人はまず少ないだろう。だって、「死ぬまでに何人子どもを残せるか」なんて必死に考えながら次々と子どもを作って暮らしている人がいるだろうか?少なくとも先進国ではそれは可能ではないだろう。

人間の場合は、主義主張とか、経済的な条件とか、望むライフスタイルとか、単純な「繁殖」以上の要素が絡んでくる。つまりは、さっきの「ゲーム理論」が、さらに複雑になってくるということなのだ。

となれば、結論は「誰が子育てしたって『アリ』でしょ」ってこと。オンナだけが子育てしていた時代があったのは、それは高度経済成長期にオトコどもがそろいも揃ってサラリーマンになって会社に吸い取られていったので、性的分業をせざるをえなかったからに過ぎない。(さらに言うならば、欧米でも日本でも、上流階級では母でさえも乳母に育児を任せていたことを忘れてはならない。)

そして、そんな社会はいまや「過去」。オトコもオンナも、楽しく子育てをするのは当たり前なのだ。というわけで、当「子育て事情」サイトは「オトコの子育て」がもっと盛り上がることを願っている!



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