子育て事情/子育て事情関連情報

出産・子育てはオンナの自己実現、なのか? あなたは産む人?産まない人?

女性の人生の選択肢もさまざまな時代。もし、いま妊娠が分かったら、みなさんは産みますか?「子育て事情」初、読者参加型の討論記事。皆さんのご意見をお聞かせ下さい!

河崎 環

執筆者:河崎 環

子育てガイド



All About Japan「子育て事情」ガイド河崎より

不愉快な思いをなさってしまったのですね・・・説明が足りず、申し訳ありませんでした。

確かに育児「洗脳」などという表現は、かなりエキセントリックで、誤解を招いても仕方がないですね。

このコラムは、「25ans」8月号の「『産むこと』は自己実現の最終到達点か?」という特集の中で、作家の中村うさぎさんが「私的『産むことと自己実現』の関係性論」として書いていらっしゃったのを受けて、私の感想を書かせていただいたものです。

「洗脳」や「脳内麻薬」といった言葉は、うさぎさんの実際の表現をそのまま引用しています。もともとメディアへのスタンスも生き方もエキセントリックなうさぎさんらしく、この記事内容も子どもを産んだ女性(私も、おそらくsyokoraさんも?)に対して、(表現は悪いですが)かなり挑発的というか、議論を呼びそうな内容になっています。

そもそもが「全てを手にしたプライド高き女性に捧ぐ・・・」と銘打たれたこの特集で、うさぎさんは

「切実なる『自己実現』願望を抱えつつ、女たちは仕事に恋愛に自分磨きにと
全力投球で頑張ってきた」
「もっとも手っ取り早い『自己実現』を教えてあげましょう」
「諸君、それは『出産・子育て』なのであるよ」


と、論を進めます。

それまでむしろ子供嫌いだった女性達が、ひとたび出産を経験すると、とたんに「子供っていいわよぉ」と口をそろえる事実に、出産を経験したことのないうさぎさんは、彼女なりに客観的な視点で「出産と子育て」とは何か、を分析しています。その中で、子供嫌いから劇的な転身を遂げた女性達の様子を見て、こう書いています。

「産みの苦しみや恐怖を紛らわせるため、脳が快感物質をドバドバ出すのである。ラリってるんですよ、要は」

「しかも・・・腕に抱いている子供は・・・この世でただひとり、あなたの存在を命がけで必要としている存在なのだ」

「だが、その子は昼夜かまわずあなたを求めてワンワン泣く・・・あなたはたちまち睡眠不足と疲労で頭がボーッとなってしまう」

「それは、人間がもっとも『洗脳』されやすい状態だ。その状態で、ひたすら我が子のために心身を削っているうちに、その子はますます『かけがえのない存在』になってくる、という仕組み」


うさぎさんはご自分でも「ま、意地悪な言い方をすれば、こういうことなのである」と結んでいらっしゃいます。実際に子供を持つ母親達にしてみれば、相当不愉快に思っても仕方ないかもしれません。

ただ、私はこの記事を読んで、むしろうさぎさん的なものの見方に共感を覚えました。私もまた、中村うさぎさん言うところの「全力投球で頑張ってきた」のが、たまたまの出産で、それまでこだわって思い描いてきた将来像を修正することになり、突然「子育てっていいわよぉ」と言い出した女だったと、いま振り返って思うからです。

syokoraさんがこの中村うさぎさんの意見をどうお考えになるかは、価値観の違いもあるかと思います。ただ、「洗脳」とは、中村うさぎさんがこういう文脈でおっしゃっているということをご説明させていただきました。

私の説明が足りずに、不愉快な思いをさせてしまったことをお詫びします。




syokoraさんより

短い文面のメールでしたのに、お返事のメール有難うございます。
どういうところで、わたしが、嫌に思ったか、本当は書かなければならなかったのに、最近メールの処理とメールのダイエットに忙しくて、かけませんでした。本当にすいません。

私は、20代後半で独身なのですが、子供がとても好きです。今は、自分の事に精一杯で、とても彼氏とか結婚とかは考えられませんが、子供が生まれたら、自分の人格が変わるぐらい、子供にべったりだろうな、と、自分でも想像がつきます。

ただ、メールにも頂いたように、大変よく内容はわかりましたが、洗脳や自己実現などやはり、言葉に抵抗を覚えます。

子供というのはすごいと思います。

以前、職場に勤めていた時に、40代の独身の女性事務員さんと働いていました。別に40代が悪いと言うわけではなく、独身が決して悪いというのではないのですが、言葉にとげがあったり、人の気持ちがわからないようなところがあり、私も苦労したし、下請けの運送会社さんからも、嫌われていました。

私もいろいろ、年上の女性と接してきて、同じ独身や30代でも、性格が異なるんだなといろいろ思いましたが、この職場の女性がもし、結婚して子供がいたら、どんなに変わっていただろうと、いつも常々思っていました。子供というのは、自分の思い通りには、なかなか行かないものだからです。

自分の思い通りにいかないものと接すると言う事は、相当の努力などが必要だと、自分の育った家庭を見て、母を見て思いました。うまく言えませんが、子供というのは、すごいものだなと思いました。というのは、わたし自身がそうとう母を悩ませた存在だったからです。

それから、ハローワークを通して、いろいろな女性と知り合いました。30代で離婚してバツ1や、30代なかばで独身などいろいろいますが、別に子供がいなくても、とても話しやすく、付き合いやすい人達ばかりだったので、独身で長いと言う固定観念はほぼ崩れましたが、そうなってくるとうさぎさんの話もそうなのかもしれないなと思います。

なんだか、うまくかけませんでしたが、子供というのは、家族にとって、母にとって、革命をおこすほどの、宝の存在だと思っているので(私は宝ではありませんが・・・)、つい洗脳という言葉に反発を感じていましたが、あんがい環さんのご意見に賛成な方もいらっしゃるだろうし、うさぎさんのように、反感を買うとわかっていながら、立派に自分の意見が言えるなんて、それはそれで、素敵だと思います。

私が結婚するのは、多分30を超えるだろうなと思いますが、それまでに、私も自己実現欲が高いので、向上を目指し毎日前進の日々を送りたいと思います。


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