乳児育児/乳児育児関連情報

詳細解説!米アレルギー対処法(3ページ目)

米が原因となる「アトピー性皮膚炎」は三大原因食品ほど多くはありませんが、食生活の上でも、また精神的にも大きな負担となります。対策として何かできることはあるのでしょうか?

執筆者:松下 和代

低アレルゲン化されたお米があるので安心!

炊きたてのごはん
商品は少ないのですが、低アレルゲン米が存在します
米アレルギーの場合、よく利用される代替食品に「低アレルゲン化食品」のお米があげられますが、これはどんな物なのでしょうか?

低アレルゲンとは、

1、アレルゲン成分を除去または、構造を変えてアレルゲンの活性化を弱めた食品
2、アミノ酸を利用してアレルゲンとなるたんぱく質を含まない成分栄養食品

です。特に米の場合は、たんぱく質を除去すると栄養価の低下はありますが、米に含まれるたんぱく質を除去してアレルゲンの活性を弱めるものが「低たんぱく米」と呼ばれるもの。酵素、高圧、アルカリなどによる処理後、塩水で洗い出すことでたんぱく質を減量しています。

さらに詳しく説明すると米の中には、「アルブミン・グロブリン・グルテリン・プロラミン」の4種類のたんぱく質があります。特に米アレルギーの原因で多いのが「アルブミン」と「グロブリン」なので、低アレルゲン米は様々な方法で、これらのたんぱく質を減らしています。他のたんぱく質は残すことは、「米の味をおいしくするため」や「栄養面の考慮」からです。

ただ、子どもによってはこのたんぱく質以外のものでもアレルギー症状が出ることもあるので、よく医師など専門家に相談して使用してください。現在販売されているものは、下の2品です。

ホリカフーズ「ケアライス」
酵素と塩水で米のたんぱく質のアレルゲンを少なくしています。米アレルギーの原因である、たんぱく質「グロブリン」と「アルブミン」を大幅にカット。

越後製菓「Aカット米」
関連会社の越後天風より商品化されています。この商品の特徴は、酸を利用して米のたんぱく質である「グロブリン」と「アルブミン」を95%除去しているところです。

他にも、米アレルギーを考えた商品が売られていますが、「低アレルゲン米」というよりも、米そのものの、たんぱく質含有量が少ない品種を利用したり、米の周りのたんぱく質を精米機で処理するなどの方法とっています。そのため、これらの商品はその年の米の成分によっても変わるので、治療用として使うことはあまりお勧めできません。

次ページに現在販売されている米アレルギーのための「低アレルゲン化食品製造法と品名」表をつけておきました。参考までにご覧ください。

次回は、お正月にむけて米アレルギーのためのおもちのメニューをご紹介します。お楽しみに!



<関連記事>
年越しに注意! 危険な蕎麦アレルギー(All About アトピー)
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます