子供の病気/その他の子供に多い病気

子供の下痢の原因、ロタウィルス感染症とは(2ページ目)

冬になると、おなかをこわす子どもたちが増えてきます。「おなかが冷える」といった原因だけではなく、冬に増える原因が実はあるのです。そこで、今回は冬に増える下痢の原因と対策法をお伝えします。

執筆者:長尾 大志


ガイドの体験談

お薬だけでなく、おしりのケアも忘れずに。
お薬だけでなく、おしりのケアも忘れずに。
昨年の12月、夕食時に2歳の息子が突然吐いてしまいました。それまでは吐いた後、けろっとしていることが多かったのですが、そのときは吐いた後も気分が悪く、食事もほとんど食べません。

どうしたのかな?風邪かな?と思っていると、その後大量の、水のような下痢が。下痢はその晩数回繰り返しです。「ああ、これはロタウィルスだな・・・」と考え、上記に記したことを実践しましたが、
親子ともに大変でした。何が大変かというと、下痢が始まった頃、普通におしりをふいていただけで特に洗ったりしていなかったので、1日もしないうちに赤くかぶれて痛がるのです。

下痢の症状に気をとられて意外と見落としがちなことなのですが、「おしりは、まめに洗うに限る」いうことは大切です。一度かぶれてしまうと何をつけても痛くなってしまいますから、かぶれさせないように。ぜひ覚えておいてください。

*ネット上での診断・相談は、診察ができないことから行えません。この記事は診察室での実際の会話をもとに構成したものです。診断・相談が必要な方、お子様が病気にかかった場合は医院、病院で実際に受診してください。


ロタウィルス感染症はどんな病気?

ロタウィルスというウィルスの一種が、主に口から感染することによって起こります。ロタウィルスは患児(かかっている子ども)の唾液や便に存在し、その子や親が触ったもの、食べ物などを通じての感染が考えられています。

口からの感染ということで、特に生後半年から2歳ぐらいまでという、何でも口に入れてしまう年頃の子どもたちがかかりやすいのも納得です。

生後半年から2歳ぐらいまでの子どもの冬の下痢の8割を占めるといわれる、代表的なもの。そのため、別名を「乳(幼)児冬季嘔吐下痢症」と言います。

大量の下痢便が出ますが、便の黄色い色の元になる胆汁が不足するために便の色が白っぽくなり、そこから「白色便性下痢症」「白痢」「仮性コレラ」などとも呼ばれましたが、すべて同じものです。

豆知識:下痢は、身体が原因となる細菌やウィルスを外に出すために行っている「正常な」反応です。下痢止めを使って無理に下痢を止めてしまうと、細菌やウィルス、それらが出す毒素などが体内に長い間とどまってしまい、かえって経過が長引いたり、悪化したりします。特に子どもの場合、むやみに下痢止めを飲ませることはやめましょう。



<参考リンク先>

アトピーと嘔吐下痢症(記事)

冬に多い子どもの病気(Dr赤ひげ.COM)

嘔吐下痢症(土川内科小児科)

感染性胃腸炎(こぐま保育園)

下痢と嘔吐(くば小児科クリニック)
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