英国で衝動買いして10年以上愛用の逸品
小さな作業服メーカーが老舗に迫る |
今から10年以上前に、私はロンドンからエジンバラまでドライブをして回りました。イングランド中部のスタッフォードシャー(ベルスタッフもこの地方で創業)で、陶器の老舗ウェッジウッドやロイヤルドルトンのビジターセンターや工場を訪ね歩いた後で、地元のショッピングモールに立ち寄りました。
その時、既に日本でもファッション誌でよく紹介されていたBarbourのワックスドコットンジャケットを買うつもりでした。しかし、そこで、目にとまって衝動買いしたのが、今も愛用するJOHN PARTRIDGEだったのです。
なぜ、衝動買いをしたのか振り返ってみますと……。確かに時代を超えてきた老舗のシンプルなデザインや機能は魅力だったのです。しかし、ジョンパートリッジには、後発のメーカーならではのデザイン心や細かい心配りが感じられたのです。
WAXコットンジャケットは農民の口コミから世界へ
ヘビーデューティなRIDING JACKET |
驚くことに、ジョン・パートリッジは、最初のうち農民に直接販売していたそうです。次第に品質の良さが評判を呼び、それからは専門的な農具店を通して販売するようになりました。まさにジャケットというよりガーメントだったのです。
雨や霧の多い英国で農業や牧畜を営む人たちを守るヘビーデューティな雨具。たしかに私も10年以上着ていますが、まだワックスの撥水は効いているのです。
その後、80年代には、高級感のある服を創るために、アパレル部門に経営範囲を広げ、イギリス国内にて多くの有力ショップで販売されるようになりました。そして、90年代にはアメリカやヨーロッパ諸国、そして日本へと販路を広げ、今では世界的にも知られるラグジュアリーブランドとして認知されるまでになったのです。
まだ日本のセレクトショップ・アウトドアショップや、インターネットでは見かける機会は限られますが、ぜひ素材やディティールなどをよく見ていただきたいのです。
>>>ジョンパートリッジのディティール