Tシャツにふさわしいサングラスを探せ!
Tシャツにふさわしいサングラス・・・それは、“忘れられるものであり、忘れられないもの”でなければならない |
Tシャツとは、「極限まで虚飾を取り除き、着ていることを忘れ去ることさえある。しかし、それでいて着ている人の個性を最も表現しうる特別な衣料」であると思います。そのようなTシャツに合わせるのには、見かけだけでなく、かけ心地も優秀な“本物のサングラス”であることが条件になります。
Tシャツにふさわしいサングラスの要件とは
Tシャツにふさわしいサングラスは、以下のような要件を満たしているサングラスです。(1)シンプルでありながら美しい
(2)見れば見るほど愛着がわく
(3)軽快で締め付けられることなく、かけているのを忘れられる
(4)着ている人のパーソナル・アイデンティティが、静かに確かに伝わる
そして、その上で、
(5)デザインした人、造った人の顔が見え、敬意を払いたくなるもの
であって欲しいのです。
しかも、願わくば、
(6)日本が世界に誇れるもの
であって欲しいのです。
デザイナーであり医学博士でもある川崎和男氏の思想
グッドデザイン賞を受賞したKazuo Kawasaki 2001年のポスター by サイトウマコト |
川崎氏は、車椅子から液晶ディスプレイまであらゆるものに独自の機能美を吹き込むそのデザイン力で、世界のインダストリアルデザイン関連の各賞を受賞し続けてきました。
そして、ご自身の名前を冠した眼鏡やサングラスには、下記のような思想を込めました。
<川崎和男氏の思想>
メガネは、その人のパーソナリティをフレーミングするものである。
つまり、メガネフレームの造形は、そのまま個性の形態化につながっている。個性の形態化とは、自分をいとしみ、そこから自分らしさを語ることにほかならない。
プライベートスタイリングを支援するデザインは、基準的な機能性の完備と品格ある存在感を、メガネの美学として与えることであろう。それは、快適な装着性能の設計と、個性表現を生み出すフレームシェイプづくりが、まずテーマとなる。
そのためには、あくまでもシンプルで簡潔なレンズカット、禁欲的で繊細なブリッジライン、装飾性を消去した明快で信頼感のあるテンプル、といったフレームパーツを確実な素材加工でデザインコンセプトに終結させたい。
メガネフレームに演出された表情が、いつもさわやかで、活気にあふれ、やさしくて知的な美しさにつつまれてくれること、そんな期待をフレームスタイルに込めていきたい。
積極的にパーソナルアイデンティティを、誰よりも大切にする人格が、私のデザインを選んで愛用してくれることを願っている。
(インダストリアルデザイナー 川崎和男)