左/ダークブラウンはしなやかさのある「バケッタレザー」 右/ナチュラルブラウンはややコシのある「アトモスレザー」 |
一枚の上質な革を贅沢に使っている
革の裁断面は保護加工もあえてせずに自然さを保っている。とにかく徹底したシンプルさが追求されている。そんな中、唯一のポイントになっているのが留め具。まるで馬具にでも使われるような見るからに頑丈そうな金具に革の切り込みをはめ込むというスタイル。
味わいのある留め具
新品の状態では、その開け閉めはやや固めだが、使い込んで行くうちに次第に馴染んでオーナーの言うことを聞いてくれることだろう。
その留め具をはずし、表紙を開いてみる。このエクルミの場合は開くというよりも「めくる」といった方があたっているかもしれない。特に柔らかめの革を使ったダークブラウンではそんな印象がある。そうしてめくった中には、お馴染みのスケッチブックの顔がある。子供のころから見慣れているはずのスケッチブックが、こうして上質な革にくるまれていると、打って変わって大人っぽい雰囲気になっている。
左/カバーとは言っても全てを覆い隠すのではなく、スケッチブックの顔はしっかりと見えるようになっている 右/エクルミには、スケッチブックが一冊ずつ標準で付属される。 |
ラージサイズだけには、ペンホルダーが付く。システム手帳などでよく見かけるホルダーが飛び出したものではなく、本体に二本の切り込みを入れて、そこに差し込むというスタイル。これならペンホルダーを使わない時にも邪魔になることはない。スモールサイズにはこうしたペンホルダーはないが、本体の革に直接クリップで留めてしまうということで十分対応ができそう。
ラージタイプにはペンホルダーがある
革のオイルがスケッチブックに付着しないようにシートが入っているはじめはまっさらな画用紙のスケッチブックに、絵やイラストなどを描いていくことで、スケッチブックが段々と大切な存在になっていく。それは別な言い方をすれば、スケッチブックを育てていくという風にも言える。そうした育てるということをたっぷりと味わうことができるのが今回のエクルミ。スケッチブックの大人使いにピッタリだ。
自分が使い込んだ分だけしっかりとその形跡が残る無垢らしさがある