先日セーラー万年筆の方から、超極細万年筆「細美研ぎ(さいびとぎ)」の発表会を行うので、ぜひ来ませんか? というお知らせをいただいた。最近、文具業界ではゲルインクボールペンの極細開発競争もあり、その流れはいよいよ万年筆にまできたのか、という印象を受けた。

私としては、万年筆は中字や太字の方が万年筆らしい滑らかな書き味があってどちらかと言うと好きなのだが、ペン先にこだわりのあるセーラーが作ったのだから、きっとただものではないのだろうと期待を胸に、10月17日に両国のとある会場へと向かった。


プロフィットシリーズ25周年の記念限定モデル

セーラー万年筆<br>細美研ぎ 万年筆
セーラー万年筆
細美研ぎ 万年筆
会場にはセーラーのたくさんの商品が一堂に展示されていた。その中で、とりわけ人だかリが出来ているコーナーに、お目当ての万年筆は展示されていた。

この万年筆、セーラー社のフラッグシップ万年筆である「プロフィット」シリーズの25周年を記念して作られたものだ。なるほど、ボディは丸みを帯びていてプロフィットをベースにして作られたことはひと目でわかる。ブラスト加工を施したつや消しの落ち着いたブラックボディ。そこにはロジウムプレートされたシルバーパーツが上品に輝いている。以前は万年筆と言えば、ブラックボディに金色に輝くクリップと相場は決まっていたが、最近ではこのシルバーの方の人気がかなり上がっているそうだ。

そのボディの表面には「ギャザード」と呼ばれる細かな凹凸の加工がある。既存のプロフィットシリーズにも、このギャザードをまとったモデルはあるが、それはギャザードがペン全体を覆いつくしている。一方、今回の細美研ぎではボディの下半分、つまり握った時に指先が触れる部分だけになっている。握りやすさということで言えば、確かにこちらだけで十分と言える。以前、セーラーの方からお聞きしたことがあるのだが、このギャザード仕上げは、握りやすさだけでなく、実はもうひとつ別の機能もある。長時間握っていると、手の体温が万年筆に必要以上に伝わって、インクの出具合に影響してしまうことがあるそうだ。そうした時に、このヒダヒダがあることで、指とボディの間にすき間ができて適度に熱を逃がして、冷却効果の役割にもなるのだという。まるで、エンジンのラジエーターのようだ。

セーラー万年筆 細美研ぎ 万年筆
マット加工とギャザードの組み合わせにより、
手にしっくりと馴染む


さあ、いよいよキャップをはずして細美研ぎとのご対面。

>>次ページでは、細美研ぎの書き味などをご紹介