前回のインタビューでご紹介した文具王こと高畑正幸さんも勤務するサンスター文具は、ガイド納富のような昭和40年代に子供時代を過ごした男の子にとっては、忘れられないメーカーだったりします。それはサンスター文具が「スパイ手帳」を出していたメーカーだからです(あと、象が踏んでも壊れない「アーム筆入」ね)。

描いた文字が消えるペン、付け髭や付けぼくろなどのシール、水に溶ける紙などなどがセットになったスパイ手帳で、もうどのくらい遊んだことでしょう。今でこそ、サンスター文具はスパイ手帳を作ってはいないのですが、例えば受験勉強用の文具である「ペンセット ザ・テスト」は、マーカーペン2色と、マークした部分が見えなくなる補色の定規2色に、マーカーペンで書いたものを消せる「消しペン」をセットにした製品で、そこにはスパイ手帳の血統が息づいているように思います。

他にも、様々なアイディアが詰め込まれた文具を数多く発売しているサンスター文具の名作の中から、ガイド納富が愛してやまない文具をいくつか紹介したいと思います(前回、文具王インタビューの中で紹介したものは除いています)。

スタンド付きルーペPro

スタンド付きルーペPro
(直径50mm:735円、65mm:945円、75mm:1260円、90mm:1575円、100mm:1890円)

普通にルーペとしても使えて、スタンドルーペにもなる便利さは、お年寄りの読書用から、骨董店の品定め、細かい作業を行う時、子供の観察記録の時などなど、ルーペの使用範囲を一気に広げてくれます。元々は、子供が観察しながらノートも書けるようにと考えて作ったのだそうですが、発売以来、お年寄りや様々な層から好評を得たという商品だそうです。

このようにスタンド状態になる

ポイントは、一見普通のルーペなのに、スタンド状態になる、その落差の驚き。しかも、ルーペ部分が垂直に立つので、ストラップを付けて首から提げると、ハンズフリーのルーペにもなります。このルーペの大きめのもの(75mm以上)を一つ持っていると、本当に便利なのです。日常生活の中で、ルーペがあると便利なことというのは、思いの外多いことに気がついたりします。デジカメと組み合わせて、拡大写真なんかも撮れるわけで、まだまだ楽しい使い方が見つかりそうです。

トジッパー・ホールド

トジッパー・ホールド
(クリア、クリアブルー:各840円、トジ玉55個:525円、トジ玉110個:840円)

コピー用紙を約40枚まで綴じられるクリップなのだけど、それを拳銃型にして、気軽にガチャッと綴じられるようにしたもの。似たような製品は色々あるのですが、このトジッパーが好きなのは、最大9個まで連続で綴じられる他に、予備のトジ玉をグリップ部分に入れておけること(最大25個)。そんな、ちょっとしたアイディアがあると無いとで、商品の魅力は大きく違ってくると思うのです。

また、ガチャっと留めるときの気持ち良さも、この形状だからこそ味わえるものだと思うのです。バカバカしいといえばバカバカしいのですが、気楽に綴じられると思うと、書類の整理も楽しくなって、いつの間にか机が片づいたりもするものです。トジ玉は何度でも再利用できるのも嬉しいですね(他メーカーのトジ玉が使えるのも助かります)。

次のページでは、紙で留める針いらずのステープラーと一味違うマルチペンを紹介