男のこだわりグッズ

シリーズ初の0.3mmもすごいけれど、新発売「フリクションシナジーノック」の開発者が“0.5mm”も推す訳

「フリクション」シリーズの新作「フリクションシナジーノック」は、2019年発売「フリクションポイントノック04」のリブランディング製品です。とはいえ大幅な変更で、全く新しい製品に生まれ変わりました。今回の新製品について、パイロットの開発担当者にお話を伺いました。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

フリクションシナジーノック03全色

パイロット「フリクションシナジーノック」各275円(税込)。インク色は左からブラック、レッド、ブルー、グリーン、ブルーブラック、オレンジ、ピンク、ライトブルー。ボール径は写真の0.3mmの他、0.4mm、0.5mmがある

「フリクションシナジーノック」は、パイロットの消せるボールペン「フリクション」シリーズの最新作です。ノック式のボディーに、細い文字もよりなめらかに書けるペン先である「シナジーチップ」を搭載した製品としては、2019年に発売された「フリクションポイントノック04」がありますが、今回の製品は、そのリメイク的な位置づけでもあります。
 

シナジーチップを搭載したボール径0.3mmのフリクションが登場

とはいえ、ボール径0.4mmのタイプしかなかった「フリクションポイントノック04」とは違い、今回は0.3、0.5mmのタイプもラインアップ。

また、軸のデザインも大幅に変更しているので、ユーザー側からすると“新製品”というイメージです。実際、今回発売された「フリクションシナジーノック(0.5mm)」を使ってみたところ、従来の「フリクションボールノック」の0.5mmと比べて、ハッキリと違いが分かるくらいなめらかにスムーズに書けることに驚きました。
フリクションシナジーチップ筆記例

フリクションで0.3mmの激細なのに、かなりなめらかに、引っ掛かりなく書けるのは、シナジーチップならでは

同様に、0.3mmの激細タイプでも、インクの粒子が大きいフリクションインキだというのに、まるでゲルインクボールペンの0.3mmに近いなめらかさを感じました。

つまり、これが「シナジーチップ」の威力なのでしょう。2016年にゲルインクボールペンである「ジュースアップ」で登場した「シナジーチップ」ですが、その威力を改めて思い知った気がしました。
 

極細字を滑らかに書くために開発された「シナジーチップ」とは?

ペン先形状の比較図

左から「コーンチップ」、「パイプチップ」、「シナジーチップ」、それぞれの構造図。実は、コーンチップの0.5mm、パイプチップの0.3mmは、どちらもパイロットが世界で初めて製品化している

「もともとは、2010年代に入って、特に国内で“細書き市場”がとても大きくなってきたという背景がありました。日本では漢字を書くということもありますし、スケジュール帳などの狭いスペースに書き込むシーンも増えたということもありました。

当時、細い文字をボールペンで書くならペン先は『パイプチップ』が主流だったのですが、その構造上、『コーンチップ』に比べると、どうしてもインクの出が悪くなったり、パイプチップの耐久性に問題があったりしました。そういう背景から、細く書けるけれど、同時になめらかに書けて耐久性が高いものを生み出そうというところから生まれたのが『シナジーチップ』です」と解説してくれたのは、株式会社パイロットコーポレーション、グローバル企画部筆記具企画課主任で、「フリクションシナジーノック」の開発を担当された長田康暉さん。

「パイプチップ」は、細いパイプの先にボールを付ける構造なので、どうしてもインクの通り道が細長くなります。その分、ボールの手前までたっぷりとインクを供給できる「コーンチップ」に比べると、インクの流量が減ってしまうのです。また、パイプが曲がりやすいなど耐久性にも欠ける部分があるのです。

一方、「コーンチップ」は、インクの流量も多く、耐久性も問題ないのですが、ボール径を小さくすると、筆記時にチップが紙面に当たってしまうので、小さいボールを入れるのが難しく、極細字用にはあまり向いていません。
シナジーチップ部分写真

「フリクションシナジーノック」のペン先。上から、0.3、0.4、0.5mm。同じシナジーチップでもボール径によって違う調整がされているのが分かる

「そこで、『パイプチップ』と『コーンチップ』の長所を掛け合わせ、パイロット独自の『シナジーチップ』が生まれました。パイプを短くして、なるべくボールに近い部分にインクを溜めるダムのようなものを作るという構造です。ただ、染料系のゲルインクのように、インク自体の粒子が小さければ、パイプチップでもインクの出は良いのですが、粒子が大きいフリクションインキでは、『シナジーチップ』はより効果的です」と長田さん。

それなら、細字用のボールペンは全部シナジーチップにすれば良いのではとも思ったのですが、「シナジーチップを製造するのは、一般的なチップよりとても手間がかかります」という長田さんのコメントのように、コストや手間の問題もあり、そう簡単な問題ではないようです。

>次ページ:“フリクション初”の0.3mm、だけではない注目ポイント
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