男のこだわりグッズ

シリーズ初の0.3mmもすごいけれど、新発売「フリクションシナジーノック」の開発者が“0.5mm”も推す訳(2ページ目)

「フリクション」シリーズの新作「フリクションシナジーノック」は、2019年発売「フリクションポイントノック04」のリブランディング製品です。とはいえ大幅な変更で、全く新しい製品に生まれ変わりました。今回の新製品について、パイロットの開発担当者にお話を伺いました。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド

0.5mmでのなめらかな書き味にも注目してほしい

消しゴム部分拡大

「フリクションシナジーチップ」では、軸のデザインが共通なので、ボール径は消しゴム部分の色で見分ける。上から、0.3、0.4、0.5mmの順に色が濃くなっている

今回の「フリクションシナジーノック」で面白かったのは、0.5mmも従来のものより圧倒的に書きやすかったことなのですが、それに関しては「0.5mmまでがシナジーチップの効果を感じられる限界だと思います。0.7mmになると、もうコーンチップとほとんど差がなくなってしまいます」ということでした(長田さん)。
パイロット「フリクションポイントノック04」

パイロット「フリクションポイントノック04」275円(税込)。2019年8月発売

「『フリクションシナジーノック』は、もともとは、『フリクションポイントノック04』の0.3mmバージョンを出そうというところから始まりました。ただ、同じ0.3mmを出すだけでは面白くないし、世間的にも『シナジーチップ搭載のフリクション』の書きやすさが、いまひとつ浸透していない感じでしたから、それなら全面的にリブランディングしようというところから出来た製品なんです。

なので、フリクションシリーズ初の0.3mmというのが注目されると思うのですが、ぜひ0.5mmの書き味にも注目してほしいと思っているんです」と長田さんも言います。

海外では、すでに「フリクションポイントノック」の0.5mmを発売していたそうですが、国内では今回が初の発売です。

そして、やはりフリクションボールノックは、フリクションインキの粒子が大きいこともあって、書き味のなめらかさという点では、他のゲルインクボールペンなどに比べると、一歩譲る感じだったのです。

ところが、今回の0.5mmなら、日常の筆記に、それこそシャープペンシルの代わりにも使えると感じて、実際、普段はシャープペンシルを使っていた確定申告の明細作りのメモに、「フリクションシナジーノック(0.5mm)を使ったほどです。
 

リブランディングというより“新製品”と言えそうな変化

フリクションシナジーノックのある生活

「フリクションシナジーノック」は、現在の生活に寄り添う筆記具としてリブランディングされている。手帳などに向く0.3mmなど生活寄りの製品がラインアップされたことと整合性もある変化だ

シナジーチップの威力を端的に感じるには、0.5mmが有効だと感じたのですが、フリクションインキで0.3mmが可能になったのも、シナジーチップだからこそなのです。つまり、インクの粒子が大きくても、なめらかに細い文字が書けることを実現するためには、シナジーチップが必要だったということです。

「なので、『フリクションポイントノック04』の0.3mmを発売するというのでも良かったのかもしれません。ただ、そのままでは、シナジーチップの可能性を生かすことはできないかもしれないと思い、それならデザインから何から全部変えてしまおうと考えました。しかし、『フリクションポイントノック04』が売れていないというわけでもないので、実際、変えてしまっていいのかというのは、かなり悩んだところです」と長田さん。

リブランディングとして、「フリクションポイントノック04」と今回の「フリクションシナジーノック」では、デザインが大幅に変わっています。マットなグレーの軸にインク色に合わせた透明パーツのクリップ、「ポイントノック」では金属パーツだった口金は樹脂パーツに変更されて、全体的に落ち着いたイメージになりました。

>次ページ:デザインは高級感の時代からシンプルでナチュラルな時代へ
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