キーパーズツイードって何?
ツイードと言えばハリスツイードやチェビオットツイード、シェットランドツイードなどが日本では有名だが、今回紹介するキーパーズツイード(Keepers Tweed)は、よほどのイギリス服好きでないと知らないツイードである。
1960年代製のキーパーズジャケットのタグ。当時はウール86%とコットン14%の混紡だった。いつからウール100%になったかは不明。問OLD HAT |
キーパーズツイードというのは、その昔、イギリスの貴族や領主に雇われ狩領地の番をする「ゲームキーパー」と呼ばれる人たちのためだけに考案された、目の詰まった厚地のツイードのことだ。おもにハッキングジャケットに使われている。
イギリスのビンテージクロージングを取り扱う原宿のOLD HATに話を伺ったところ、イギリス本国でもこのツイードを使ったジャケットはあまり市場に出ることがなく、たとえ見つかったとしても他のツイードジャケットより高めの価格設定にしているそうだ。
ゲームキーパーは乗馬あるいは犬を連れて徒歩で狩領地を見回るのが仕事なので、林の中に入ることもあり、木々の枝で身体を傷つけることだってある。彼らの安全を確保するために、密度の高いキーパーズツイードは欠かせなかったのだろう。つまりアウトドア用の服地だったのだ。
1960年代のキーパーズツイードのハッキングジャケット。ベントはセンターベント仕様。型価格6万3000円(税込)。サイズ40。問OLD HAT |
偶然にもOLDHATに1960年代のキーパーズツイードのジャケットが入荷していた。面白いのはウール86%とコットン14%の混紡だったこと。店主によるとコットンを混ぜている他のツイードは見たことがなく、キーパーズツイードだけだそうだ。おそらく生地を高密度にするのが目的だったのだろう。
ちなみに現在生産されているキーパーズツイードの服地はウール100%である。
●1960年代製のキーパーズツイードのジャケット(レディメイド)
現在2着あり、ともにサイズは40。価格各6万3000円(税込)
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