スーツ・ジャケット/スーツ・ドレスビジネス

羊屋 感動を呼ぶスーツ 後編(2ページ目)

お客さんの一人一人に対して、非常に丁寧にスーツを作っていくテーラーの羊屋。今回は着心地を実感するために一着仕立ててもらった。後編では二回目の仮縫いから完成までを紹介する。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

4回目の訪問 試着して受け取り


羊屋
完成したスーツがこちら。とても着やすくて、無理のない美しい形のスーツです。ちなみに身長170cm、体重60Kgです。

完成したスーツを鏡の前で着て、とても驚いた。2回目の仮縫いのときにある程度予想できたとはいえ、それ以上の出来栄えだったからだ。

「お~、かなりイケてるんじゃないの!」と思った(笑)。お世辞ではなく本当にそう思ったのである。これまでパターンオーダーやそれに似たオーダースーツは作ったことがあったが、ここまで美しいシルエットを見たことがなかった

“美しい”というのも曖昧な言葉だが、とくにウエストを絞って、胸のドレープを故意に演出しているわけではない。どこを見ても無理のない自然な美しいラインなのである。

羊屋
後姿はちょっとグラマラスです。着丈は少し長めですね。

さらに興奮したのが腕を動かしたときに出る美しいシワ! エドウィンウッドハウスのスーパー150sという高級服地のせいもあるだろうが、やはり仕立ての良さによるものだ。

もちろん着ていてどこかが当たるというストレスもなく、とても着心地がいい。まっすぐ立っているときより体を動かしたり、歩いたときに魅力が倍増するスーツというか、これまで体験したことのないスーツの領域といった感じがした。

羊屋にいわせると「倉野さんに合った普通のスーツ」ということである。これが普通のスーツならこれほど興奮するわけがない(笑)。

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